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(書評)フライ、ダディ、フライ

著者:金城一紀

フライ、ダディ、フライ (The zombies series (SECOND))フライ、ダディ、フライ (The zombies series (SECOND))
(2005/05/31)
金城 一紀

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鈴木一、47歳。大手家電メーカーの子会社の部長。大学時代、映画サークルで出会った妻と結婚し、名門校と言われる女子校に通う娘は私の自慢。平凡かも知れないが、幸せな日々。だが、それは崩れ去った。そして…
とりあえず、感想というか、読み終わって、こう叫びたくなった。親父ぃ~!!
レヴォリューションNo.3』のゾンビーズの登場する作品。でも、主役はあくまでも、親父・鈴木一。
平凡だけど、幸せ。そして、ずっと続くと思っていた日々。それは、あっさりと崩れ去った。男に殴られ、怪我をした、という娘。相手は、インターハイ連覇のボクシング選手の石原。学校は、娘の責任もあるんだともみ消しをはかり、当の石原には、何の反省もない日々。そして、何よりも、そんなものに屈してしまい、また、娘の信頼をなくしてしまった自分への怒りと、悔しさと屈辱。そんなとき、ひょんなことで、オチコボレ高校の生徒たちと出会い…
物語は、そんな親父が、復讐を果たすための日々。事件によって失った自尊心、信頼、それらを取り戻すため、朴の指導のもと、日々、身体をいじめ抜く。全く身体がついていかず、後悔もする。けれども、何とか食らいつく。最初は、ぶっきらぼうだった朴との関係も、少しずつ改善する。その中で知る、朴がこれまで味わった日々。少しずつ自信をつけるが、それでも覚えてしまう恐怖。そんな一を応援する悪ガキたち…。ベタな展開、と言えば、全くその通りなのだけど、それが良い。
40代も後半になり、それなりに世間を知っているつもりだった一が、初めて知る世界であるとか、そういう意味では、一の成長物語とも言えるし、そういう経験を積んだ上でのラストの石原の対決は、文字通りに「燃える」ものがある。
これまで読んだ金城さんの作品は、凄く後読感が良いのだけれども、この作品の後読感も抜群に良かった。面白かった。

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COMMENT 6

そら  2008, 11. 19 [Wed] 10:13

>読み終わって、こう叫びたくなった。親父ぃ~!!

あはは!\(^o^)/

>この作品の後読感も抜群に良かった。面白かった。

うんうん!とっても良かった!おもしろかった\(^o^)/
私,ゾンビシリーズでは一番好きかも♪

「ベタ」もいいよね~って思いました。

ついでに,映画もおもしろかったよ。
何となく元気が出ないときなんかにオススメかも♪

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たこやき  2008, 11. 19 [Wed] 20:02

そらさんへ

こんばんは~。

>「ベタ」もいいよね~って思いました。

展開が予想できる、っていうのは、力がないと「どこかで…」となるんでしょうけど、逆に、しっかりと描けば、外れない作品とも言えるんでしょうね。だからこそ、同じような形の展開が色々と作られたんでしょうし。
その意味で、この作品は、しっかりと引き出せるだけの力を持っているんだろう、と思います。

>ついでに,映画もおもしろかったよ。

そらさんのところにも書きましたけど、私は、鈴木一は高橋克実さんのイメージでした。堤真一さんが、どういう風に一を演じているのかも、興味深いです。

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じゅん  2008, 11. 20 [Thu] 18:07

どうもー

いやーシンプル!
いい、スピード感でいろんなメッセージがあって、、
バスとの勝負も結構好きです。
もう、最後は一緒に吼えますよね(笑)
キモチイイ感じでした。

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たこやき  2008, 11. 23 [Sun] 21:01

じゅんさんへ

こんばんは。
シンプルに、それぞれのキャラクターの魅力などを引き出した作品、という感じですよね。

>バスとの勝負も結構好きです。

これも、一つの見所ですよね。一の成長、ということもあるんでしょうけど、それも良いですよね。
読んでいて、凄く良い気持ちになれました。

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きりり  2009, 02. 04 [Wed] 03:25

やっぱり楽しいですねゾンビシリーズ 超ベタで、スンシンに言わせることも、お父さんに言わせることもストレートで、そしてウマいです
今あおのりに「桐?」って聞かれました(汗)なんだろ...

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たこやき  2009, 02. 05 [Thu] 00:21

きりりさんへ

展開はベタですけど、ストレートな良さを濃縮したような話だと思います。こういう、ストレートなところが最大の魅力だと思います。

>今あおのりに「桐?」って聞かれました(汗)

うーん…最近、あおのりの考えていることがわかりません…(汗)

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