著者:東川篤哉
『招き猫』チェーンの社長・豪徳寺豊蔵の依頼は、猫探し。行方不明になった三毛ネコのミケ子を探してくれれば120万円という依頼を受けた探偵の鵜杜夫。だが、その豪徳寺は、依頼成功の前に何者かに自宅のビニルハウスで殺害されてしまう。しかも、そこにはなぜか巨大な招き猫が…
シリーズの3作目に当たるわけだが…なんか、これまでで一番、ボケとかが物語そのものにくっついているように感じる。それまでの2作では、結構、わざとらしさが感じられたのだが今作ではあまりそれを感じなかった。一方で、その分、「おとなしさ」を感じるところも多かったのだが。
で、事件の方であるが…これがなかなか人を食っている。
ビニルハウスで殺害された会社社長。そのビニルハウスには、なぜか巨大な招き猫。しかも、通行人の証言によれば、それが出たり、消えたり。そして、殺害されたとおぼしき時間には、容疑者である家族全員にアリバイが…。招き猫マニアの社長に、現れたり消えたりする招き猫、さらには、鵜の頼まれた猫探し…と、タイトル通り、猫だらけの展開になっている。さらに、味噌汁のかかった第2の殺人と、やっぱり、「変」。
個人的なことで言うのならば、トリックのための仕掛け、と、動機の一部は、伏線などからある程度、想像することができた。そういう意味では、比較的、露骨な伏線になっているのかも知れない。ただ、それで作品の面白さが損なわれているとは思わなかったが。
シリーズを通して、安定した面白さは健在だと思う。
通算1437冊目

![]() | 完全犯罪に猫は何匹必要か? (光文社文庫) (2008/02/07) 東川 篤哉 商品詳細を見る |
『招き猫』チェーンの社長・豪徳寺豊蔵の依頼は、猫探し。行方不明になった三毛ネコのミケ子を探してくれれば120万円という依頼を受けた探偵の鵜杜夫。だが、その豪徳寺は、依頼成功の前に何者かに自宅のビニルハウスで殺害されてしまう。しかも、そこにはなぜか巨大な招き猫が…
シリーズの3作目に当たるわけだが…なんか、これまでで一番、ボケとかが物語そのものにくっついているように感じる。それまでの2作では、結構、わざとらしさが感じられたのだが今作ではあまりそれを感じなかった。一方で、その分、「おとなしさ」を感じるところも多かったのだが。
で、事件の方であるが…これがなかなか人を食っている。
ビニルハウスで殺害された会社社長。そのビニルハウスには、なぜか巨大な招き猫。しかも、通行人の証言によれば、それが出たり、消えたり。そして、殺害されたとおぼしき時間には、容疑者である家族全員にアリバイが…。招き猫マニアの社長に、現れたり消えたりする招き猫、さらには、鵜の頼まれた猫探し…と、タイトル通り、猫だらけの展開になっている。さらに、味噌汁のかかった第2の殺人と、やっぱり、「変」。
個人的なことで言うのならば、トリックのための仕掛け、と、動機の一部は、伏線などからある程度、想像することができた。そういう意味では、比較的、露骨な伏線になっているのかも知れない。ただ、それで作品の面白さが損なわれているとは思わなかったが。
シリーズを通して、安定した面白さは健在だと思う。
通算1437冊目

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