著者:多根清史
1970年終盤、日本を一大ブームに巻き込んだ『スペース・インベーダー』。そこから、最新のPS3、Wiiまで、十の家庭用ゲーム機を中心として、その販売戦略などを綴っていった書。
本書で章として、扱っている書籍は、スペース・インベーダー、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、プレイステーション、プレイステーション2、X−box、ニンテンドーDS、Wii、プレイステーション3の十種類。ただ、それぞれに、ライバル機の動向と、戦略の差異だとかも描かれているので、そういう意味では、販売戦略を中心に、家庭用ゲーム機全般の流れが記されている、といって良いと思う。
で、その感想なのだけど…うーん…。
この書籍、288頁と、新書版としては、比較的分厚い部類に入ると思うのだが、いかんせん、これだけのものを記すとなると分量が足りないように思う。前半は、ファミコンと、それを巡る文化(例えば、『ゼビウス』に纏わる怪しげな情報が広まり、それによって多くのファンが集うようになった、など)だとかまで描かれていたのが、スーパーファミコン辺りからは、完全にハードの話のみになってしまう。また、その内容というのも、一応、私自身が初代ファミコン時代からゲームをやっている世代、ということもあってか、「こういう戦略だ」と言うのも、言葉面ではともかく、「そうだったよね」という懐古して終わり、くらいで終わってしまう。
そういうのを見ていて思ったのだが、本書は、どういう層に向けたのだろう? という印象を受けるのだ。つまり、ファミコンなどの時代から知っている私のような人間には、それほど目新しい印象はない。一方で、これを全くゲームをしない層に読ませても、今度は、説明不足だとかする部分があってどうかな、と思うのだ(例えば、ファミコンの章で、何の説明もなく「アタリショック」とか出てくるのだが、そういうのはどうかと思う) 敢えて、言うなら「ゲームに多少興味があり、古い時代のものからさかのぼってみたい層」になるかも知れないが…そういう層って、どういう層なのだろう?
コンパクトにまとめられているので、家庭用ゲーム機そのものの動向を理解することはできると思う。ただ、それ以上、というものがどうしても欲しくなる。
通算1461冊目
テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌
http://ichibandou.com/trackback/12376954
北のらくださんへ
本文の方にも書いたのですが、ちょっと機種によって書かれている内容に違いがある、というのを感じます(ファミコン辺りは、非常に周囲の文化まで綴られているのに、途中から、開発秘話みたいなモノばかりになったりするので…) そういう意味では、もうちょっと統一感のようなものが欲しいと思いました。
私自身は、最近、あまりゲームソフトは買っていないのですが、たまにはRPGとかも良いかな、と思っています。
コメントの投稿