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(書評)世界平和は一家団欒のあとに6 星弓家の非日常

著者:橋本和也

世界平和は一家団欒のあとに〈6〉星弓さんちの非日常 (電撃文庫)世界平和は一家団欒のあとに〈6〉星弓さんちの非日常 (電撃文庫)
(2008/12/05)
橋本 和也

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星弓家の非日常…というより、どっちかというと、日常風景のように思えるエピソード4編と、番外編1編を収録した短編集。
何というか…軋人、ここまでシスコンだったとは!!(笑)
という感想がまず出てくるのだが。太ったことを気にする美智乃が、ダイエットのために悪人退治をする『悪党退治は何カロリー?』とか、軋人に対して放たれた刺客の、その家のことで軋人が燃える『刃の行方』とか、これでもか、と軋人のシスコンキャラっぷりが発揮されていてびっくり。ここまで…だったっけ? そんな美智乃の前に現れた男を見ての慌てようと言ったらもう…そりゃ、柚島さんも「シスコンのストーカー」とか言っちゃいますがな…。
そんな軋人の姿が印象的だったのだけど、収録されている中で一番好きなのは、星弓家の上2人が、母校へと邪神退治に行く『大邪神の夜』。二人の学生時代の姿もそうだし、また、長女・彩美の妹に対するコンプレックスのようなものだとか、そういうものまで描かれていて新鮮だった。それでも、な、結末もきれいに収まっていたし。というか、番外編の『世界童話も一家団欒のあとに』も含めて、だんだん、彩美のキャラの扱いが、某三十路先生っぽくなりつつあるんですが…良いの?(笑)
相変わらず、楽しい作品。でも、これは星弓家にとっては「日常」としか思えない。

通算1562冊目

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