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(書評)卍の殺人

著者:今邑彩

卍の殺人 (創元推理文庫)卍の殺人 (創元推理文庫)
(1999/01)
今邑 彩

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一緒に、実家に来て欲しい。荻原亮子は、恋人の安東匠に乞われて、山梨の旧家である彼の実家を訪れる。そこは、2つの棟を組み合わせて「卍」形になった館。そして、そこでは2つの家族がそれぞれに奇妙なバランスで競争しあう家だった。そして…
鮎川哲也賞の実質的な前身であり、鮎川哲也と十三の謎の公募枠として刊行された作品。
非常に、シンプル、オーソドックスな本格ミステリ、という印象だろうか。
「卍」の形に構成された館。そこで起こる殺人事件。それぞれの段階で一つの決着を、としながらも、続いてしまう殺人事件。そして、最終的に、ロジカルにたどり着く真相。ツボを押さえ、テンポの良い展開と言い、非常に手堅い作品という印象を与える。
正直なところ、トリックであるとかもオーソドックスであるし、良くも悪くも強烈なインパクトを与える作品である、とは言い難い。これは、良いことなのか、悪いことなのか…。読んでいる最中は、面白く読めたのだが、しばらく経つと他の作品に埋もれてしまいそうな気がする。
ただ、作品としての完成度などは高い。何か、オーソドックスな本格ミステリを、なんていうのであれば、素直にお勧めできる作品だと思う。

No.1677

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