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(書評)ちょいな人々

著者:荻原浩

ちょいな人々ちょいな人々
(2008/10)
荻原 浩

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7編を収録した短編集。
クールビズ、いじめ相談、音声翻訳システム…など、それぞれ、ここ何年かで、話題になったもの、商品などを題材にしている。
実のところ、読み始めての前半の何編から「あれ?」という感じがあったりもした。それぞれ、それなりに面白くはあるものの、結構、こうなるだろう、という予測が出来るような展開、そして、過去の荻原作品でも似たような話があったよな、と思うようなものが感じられていた。例えば、表題作である『ちょいな人々』は、会社の方針でクールビズが実施され、そこに女子社員の言葉とかが…という話。振り回される様子とか、そういうのは、予想出来ていたし(タイトルの意味は「なるほど」という感じだったけど)
が、後半に行くにつれて、物語のキレがどんどん上がっていったように思う。
文字通りに「お役所仕事」の『いじめ電話相談室』。そんな中、一人で奮闘する聡子。確かに、彼女のやり方は、暴走気味ではある。でも、具体的に「救う」にはそれしかない。マニュアルの薄っぺらい言葉の無意味さ…。縦割り行政とか、そんなことまで考えてしまう。
個人的に、一番、ツボにはまったのは、『犬猫語完全翻訳機』。そんな玩具があったけど、それをさらに発展させたもの。そこで出て来る、ペットたちの本音。…そんなものだろうなぁ…(笑) モニターをやった、社長が耳にした、悩ましい声で語る愛猫の本音は…ショックはよくわかる(笑)
結構、元ネタ自体が時事ネタ、賞味期限が短そうな気がするけれども、著者らしさが良く出ていて、ちょっとした気分転換などに読むのには良い作品じゃないかと思う。

No.1717

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COMMENT 2

きりり  2009, 06. 22 [Mon] 21:58

犬猫語完全翻訳機は実際かなりショッキングなことが起こると思います
でも飼い主としては、おまえが話せればね~的なことを思ってしまうんですが

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たこやき  2009, 06. 23 [Tue] 19:49

きりりさんへ

>犬猫語完全翻訳機は実際かなりショッキングなことが起こると思います

ですよね(笑)
でも、そう思いつつも、っていうのが、親馬鹿というか、飼い主馬鹿というか、なんでしょうけれども…

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