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(書評)修学旅行は終わらない

著者:村崎友

修学旅行は終わらない (MF文庫 ダ・ヴィンチ む)修学旅行は終わらない (MF文庫 ダ・ヴィンチ む)
(2008/08/21)
村崎 友

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京都への修学旅行。その最後の夜。見回りの先生のスケジュールを縫って、女子の部屋へと向かう男子達。しかし、そのスケジュール表ははどうやらダミー。突然現れる先生、逃げ出す生徒。そして、幽霊騒動…
ということで、修学旅行最後の夜の、生徒達のドタバタ劇を描いた作品。女子の部屋と向かう男子生徒、男子を迎え入れる女子生徒、そして、先生…。それぞれの多視点で物語が綴られ、騒動そのものもいろいろな方向から綴られる。
いや~…なんか、すっげぇはっちゃけてる生徒ばかりだな、この高校(笑) 巻末の福田栄一氏の解説というかエッセイでも、「人生において一大イベントであることは間違いないでしょう」とあるけど、確かに、殆どの人が経験して、かつ、色々と語れるものとして、これは大きいと思う。思いっきり酒盛りをする連中。女子の部屋と飛び込んでいく連中。賭け麻雀をしている連中に、恋話に花を咲かせる連中。さらには、有料放送を見ようとしてテレビを破壊する奴まで…と、うん、お前ら、はっちゃけ過ぎだ!!(笑) そして、そんな連中を恐怖に陥れるカジイ先生(本名は中原) と、そのドタバタっぷりが、コミカルに描かれていて、「流石に、そんなことはしてない」っていう私だけれども、懐かしさとか、そういうものを覚えながら楽しむことが出来た。そして、多視点で描かれるちょっとした描写が、別の視点での出来事の伏線になっていた、という、ミステリ作品的な仕掛けもしっかりと生きている(作品そのものは、ミステリ色が弱いけど)
ただ、それぞれの視点が移り変わるとき、ちょっと「あれ、この人は?」と思うところがあって、混乱した部分はある。その辺りは、ちょっと差し引くべきかな? とは思う。
ただ、修学旅行の夜の、当時の、その馬鹿馬鹿しいことに賭ける情熱とか、そういう、ある程度は誰でも共通しているノスタルジックさ、とか、そういうのが非常に楽しかった。

No.1724

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