著者:鯨統一郎
高速を走る老女に、口咲け女、人面犬…大川探偵事務所に舞い込むのは、なぜか、都市伝説の絡んだ事件ばかり。そして、調査が進むと、必ず現れるあの二人…
『
「神田川」見立て殺人』に続く、シリーズ2作目。
話の構成は、まんま、前作とそっくり。今回も、形式美を狙ったかの如き、マンネリ化。大川探偵事務所にやってくる「あいつが犯人に違いない」という依頼人。調査を進める中で現れる間暮警部。メドレーを歌うだけ歌って、去っていく警部の解釈をバーで試みる。そして、犯人が捕まった後、主人公である小林の兄と会い、そこで話をする内、別の解釈を…となる。
話の繋ぎ方とかも、前回と似ているのだけど、今回は、単独の曲ではなくて、メドレー。郷ひろみ、太田裕美、小泉今日子…などなど…。そこが違いと言えば、違いか…。
「よくぞ、ここまでこじつけた!!」
というのは、前回以上に感じる。メドレーで、各歌手の曲の歌詞の一部をつぎはぎし、それで物語っぽく綴る。解説の近田春夫氏の困惑がわかるってもの(笑) やっぱり、これも、ノリを楽しんだもの勝ちなのだろうな…。
ただ、個人的なところを言うと、これ、世代的な問題もあるのか、出て来る曲がよく分からなかった、っていうのが大きい。前作よりも、時代的には新しいのだが、前作は1つのかなり有名な曲だったので大体、知っている曲だったのだが、本作の場合、郷ひろみや近藤真彦、小泉今日子辺りは、いくつか知っている、というレベル。太田裕美や高田みづえ、渡辺真知子あたりに至っては、正直、「そういう芸能人がいたらしい」というレベルの知識しかなく、全く頭に曲が浮かばなかった。歌詞をこじつける、っていう味が売りの作品だけに、その元曲がわからないとちょっとしんどい…。その辺、かなり読者を選ぶのではなかろうか…。
なんか、間暮警部の妄想か、本当にあることなのか? という秘密組織とか、そういうのも含めて、次回作がシリーズ完結作なのだが…果たして、まず、語られるであろう曲とかがわかるのか? その辺りを含めて、乞うご期待!
…で、良いのか?
No.1732
テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 小説・文学
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