「忌殺劣者」
ファクトリーでの出来事を引きずったままの一夜。傷は、それぞれ残ったまま、一行は、車の修理のために残る実を除き、列車に乗り込む。そこで…
列車で上海へと向かう３人。
その中、カナンはどうしてもそこで、シャムの最期を思い出す。そして、起こったトラブル。銃声を聞いて駆けつけたカナンの前に現れるのは、自らの前で死んでいった者たちの幻影。
一方、残ったマリアたちの前にはアルファルドが現れて…。
ここまでの、蛇とＣＩＡと、中国軍と日本と…なんていう陰謀から、一気にかけ離れた、カナンという存在そのものを巡ってのところに入り、そこで、物語が終着するのかな、という感じになってきたけど…。
カナンがもっとも強いのは、守るべき光がある場所。
しかし、カナン自身は極めて幼く、まっすぐで、強大な存在。だから、その光は、かき消され、陰を作ってしまう。
何も出来ないでいるカナンに対して言うべき言葉のなかったマリア。
自ら育てたカナンの存在にかき消されつつあったシャム。
そして、もう一人の存在であるカナンに過去を支配されたアルファルド。
超人と極限、の例えを語るシャム、そして、アルファルドの様子がすごく印象的なシーンだった。その一方で、マリアも…だけど。
ただ、そういうやりとりを挟みつつの、カナンとアルファルドの格闘がすごく見応えがあった。
どちらも、容赦のない戦い方をしながら、けれども、互いに（特にアルファルド側が）一種、それを楽しんでいる様子も見える描写。
パーティーのときのドレスアップされた姿も美しいとは思うけど、この格闘シーンの様子が、すごくそれを感じさせる。
…なんか、リャンの気持ちが分かった気がするよ（笑）
ただ、これで最終回…一体、どういう風にまとめるんだろう？
爆弾のついた自らの車両を切り離したマリア。過去を清算するためのアルファルドとカナンの戦い。
ただ、カナンが勝った、とか、そういう部分で終わりそうにないからなぁ…。勿論、ＣＩＡとか、ああいう部分もまとめて欲しい、とは思うのだけど…。
とにかく、そういうところを注目、ってところかな。
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