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(書評)用もないのに

著者:奥田英朗

用もないのに用もないのに
(2009/05)
奥田 英朗

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奥田氏の旅行記を集めたエッセイ集。野球観戦を題材にした3編(野球篇)と、その他4篇(遠足篇)の7編を収録。ただし、野球篇の方が分量としては多い。
感想を一言で言うと…「ゆるい!」ってなところだろうか。
それは、収録されたものの時系列からして言える。08年の北京五輪の野球を観戦の『再び、泳いで帰れ』が冒頭に来て、03年秋のヤンキース戦観戦の『アット・ニューヨーク』、05年春の楽天イーグルスのホーム開幕戦を記した『松坂にも勝っちゃいました』と時系列からしてバラバラ。さらに、その中で記される一人称とか、そういうのまでバラバラ…。本当に緩い(笑)
これまでのエッセイ作品、『野球の国』などでもそうなのだけど、スポーツ観戦に行っても、綴られるのは、試合などよりも、周囲の客の様子とか、そういうもの。そして、野次を飛ばしたり…と…(ただし、基本的には「心の中で」思っただけ)
そして、後半の「遠足篇」では、さらにそれがエスカレート。
半ば思いつきで愛知万博やジェットコースターに乗りに富士急ハイランドへ、編集者たちを引き連れて出かけて後悔してみたり…と…もうやりたい放題。その一方で、最後の『四国お遍路 歩き旅』では、一人だけ、お遍路ファッションをさせられて…とか…奥田さんと編集者さんの「なんじゃい、そりゃ」と思うようなやりとりとかあって、余計にそれを増幅させているように思う。
なんていうか…奥田さん、色々と楽しんでいるんだなぁ…というのを心から感じるエッセイ集だ。

No.1897

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