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(書評)鏡原れぼりゅーしょん

著者:林直孝

鏡原れぼりゅーしょん (一迅社文庫 は 3-1)鏡原れぼりゅーしょん (一迅社文庫 は 3-1)
(2008/10)
林 直孝

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平凡な高校生・来摩久司は、可憐な同級生・鏡原奈結と共にラクロス部の試合を観戦した帰り、不気味な鼻歌と共に心と身体が入れ替わってしまう。奈結の身体に久司の心、久司の身体に近くにいた転校生・津吹あいらの心、あいらの身体に奈結の心、と…。そして、それは鏡原家に伝わる「八津当輪の呪い」のせいで、それを解くには「人魂鳴動の蝕」にその二人がキスをしなくてはならない、という…。
これはこれで、色々と「ひどい」(褒め言葉)
話としては、結構、オーソドックスな入れ替わりドタバタコメディ、といったところだろうか。クラスの憧れの存在である女性になった主人公、無口な転校生になってしまった奈結、男になってしまったあいら、と言った面々が、お約束のように行動がチグハグになってしまったり、はたまた、生理現象でドキドキとしてしまったり…といったようなものを繰り返しながら解決策を探る、というもの。そして、その最中に挿入されるネタが色々と酷い。
とにかく、上のドタバタネタを彩るのが、アントニオ&じじい&親父トリオ。とにかく、こいつら、それぞれ一遍、どーにしかした方が良いんじゃないか? というくらいに。何せ、「呪い」の理由が理由だし、また、じじい&親父はただのド外道だし。直接的に、そっち方面の描写はないかわりに、思いっきり行動でセクハラとか、そういうのをしまくっているという印象がある。その「ひどさ」が一つの売りで、(半ば苦笑いもしつつ)楽しく読めたのは確か。
ただ、物語的には、もうちょっとひねりが欲しかったな、とも思う。なんか、秘密を抱えている、っていうのはあったのだけど、そういうのは殆ど出オチ状態の上に、それが出た瞬間に物語の着地点が想像出来てしまい、本当にそこに素直に着地しただけ…という印象がどうしても残る。失速というか、終盤はただネタの勢いだけになってしまった感じがあり、もう少し「話」として引っ張る部分が欲しかったな、とどうしても感じる。
全体を通せば楽しく読めたのだけど、もうワンパンチあれば、より良かったな、と思う。

No.1902

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