著者:高田崇史
新年会、崇らの語った陰陽師を絡めた昔話に続いたのは、様々な行事に纏わる話題。そして、「竹が光る」という「魔のカーブ」へ…。その頃、奈々の上司・外嶋は竹槍に刺されて死亡している男性を見つけ…
QEDシリーズの第6弾。物語としても、前作『
式の密室』の続きからで、細かいところで関連性がつけられている。
今回のテーマは、竹取物語…と、そこに関連しての様々な行事とそこに纏わる「呪」「言霊」…。最短の前作とは対照的に、今作はかなりその部分が多い。
大和朝廷の拡大。支配、被支配の関係。権力争い。そして、その中で作られていく差別的な要素…。それは、現在に伝わる行事の中にも様々な形で反映していく…。(無論、全てが正しいわけではないのだろうが)その薀蓄の集大成として『竹取物語』の読み解きへと繋がっていく…。その辺りは、シリーズらしさが溢れる。
ただ、これまでのシリーズもそうだけど、今作はより、「殺人事件」との関連性が薄い。500頁あまりの文中、事件そのものを扱った部分は殆ど無いし、そもそも奈々、崇と言った面々は最後の最後まで事件と関わりすら持たない。そういう意味で、「歴史解釈と事件」のバランスが丁度良い感じた前作とは真逆で、ちょっとおざなりか? と思わずにはいられなかった。まぁ、これまでのシリーズでも、そういう面はあったわけだけど。
まぁ、シリーズの安定感はそのまま持っていると思うけど。
通算1160冊目
テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学
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