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(書評)MAMA

著者:紅玉いづき

MAMA (電撃文庫 こ 10-2)MAMA (電撃文庫 こ 10-2)
(2008/02/10)
紅玉 いづき

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ガーダルシア王国の魔術師集団・サルバドール。その一族に生まれながらも、魔術の才に恵まれなかった少女・トトは封印された「人食いの魔物」と出会う。そして、その「ママ」となる…。
前作『ミミズクと夜の王』もそうなんだけど、少女と、恐怖の魔物、という物語。そして、両者は、ともに孤独を持っている…。そういう意味ではテーマが共通しているといえるかも。
魔術師集団に生まれながら、その才に恵まれない少女・トト。その劣等感と、自分が捨てられるという恐怖に苛まれたときに出会った「ホーイチ」。そこで、強力な力は手に入れるものの、孤独は膨らんでいく。しかし、その力を手放す、という選択肢も周囲に無く、身動きが取れなくなっていく。
「歪んだ愛の物語」というコピーがついているんだけど、確かにその通りで、孤独な少女にとって、それはかけがえのないもの。けれども、その存在が、さらなる孤独へと進ませてしまう。ホーイチにしても、乱暴ではあっても、トトを想っている。しかし…。
全体として、淡々とした文体で描かれているだけど、却って、それによって、読者が色々と想う、なんていうのも含めて完成度は高いなぁ…と。
いや、お見事。

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COMMENT 2

しんちゃん  2008, 02. 21 [Thu] 23:26

こんばんは。お久でもあります。
ずっとTBが飛ばなくて困っていました。
コメントだけでも書けば良かったのですが(汗)

紅玉さんは愛の作家さん、いや、愛の伝道師かな。
読み手にとって、いろんな愛が感じられる作品だと思いました。

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たこやき  2008, 02. 22 [Fri] 11:01

しんちゃんさんへ

こんにちは。
どうも、TBの方が不調で、ご迷惑をおかけしました。

前作もそうですが、この作品も読み方1つでかなり印象が変わりそうですよね。文体そのものも、様々な読み方ができるように書かれているように感じました。
1年ぶりだったのですが、期待通りの出来でした。

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