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2008/02/22 (Fri) 23:15
(書評)すじぼり

著者:福澤徹三

すじぼりすじぼり
(2006/12)
福澤 徹三

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大学3年の夏になりながらも、全く自堕落な日々を送る亮。ある夜、悪友たちと盗みを働き、バーへと逃げ込んだ。そこで、暴力団員の速水と出会った。そして…
第10回大藪春彦賞受賞作。
いや、面白かった。
タイトルと装丁を見るともっと、暴力団抗争みたいなものがメインになるのかと思っていたんだけど、紛れも無く自堕落な青年・亮の青春物語。ちょっとしたトラブルを起こしたことで知り合った速水総業の面々。厳しいことを言うけれども面倒見の良い組長・速水、豪快で短気な武石、会社をリストラされてその道に入ったという尾崎に、年下で亮を慕う松原…。何だかんだ言いながら、その仕事を手伝っていく…そして…。
とにかく、主人公・亮とその友人たちがどうしようもなさ過ぎる。決意をしても、すぐに周囲に流されてしまうし、また、注意をされても全く懲りない。まぁ、そんなもんだ、と言えばそうなんだけど、読んでいてイライラする。そして、そんな亮と対照的に描かれる昔気質な速水総業の面々が光る。亮の「すじぼり」そのものが、亮の状況を全て現しているあたりも上手い。
物語として、最後、苦い結末なのは覚悟の上だったが、この結末は…。あまりにも…という感じではある。この後、亮がどうなったのか? が、凄く気になる…。

通算1163冊目

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