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(書評)山内一豊の妻の推理帖

著者:鯨統一郎

山内一豊の妻の推理帖 (カッパ・ノベルス)山内一豊の妻の推理帖 (カッパ・ノベルス)
(2009/11/19)
鯨 統一郎

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織田信長の馬廻役である山内一豊は、千枝という妻を娶る。そして、彼が窮地に陥ったとき、彼の周囲で騒動がおきたとき、千枝は驚くべき真相へたどり着く……
という連作短編集。
最初に思ったこと。
山内一豊って、どういうことをした人だったっけ? という疑問。いや、信長、秀吉の配下として活躍し、最終的に土佐藩を負かされる大名にまでのし上がった、なんていうこと。さらに、妻とのことが、「内助の功」として色々と言われている、なんていうのはわかる。でも、では、いざ、武将としてどういう活躍をしたっけ? と考えると「あれ?」という感じだったのだ。
次に思ったこと。
なんか、著者らしい作品だなぁ、という感想。連作短編で、事件があって、それを明らかにすることで出世していく、なんていう描き方もそうだし、また、そのきっかけが閨での交わり、とか、そういう部分が。『タイムスリップ』シリーズとかでのそれと凄く共通した部分を感じるのだ。てか、なぜ、そこにこだわるのだろう?
ミステリとして、そのトリックとか、そういうところは凝ったものあり、また、それらを現実の出来事に結びつけるつなげ方とかが色々と用意されており、その辺りは好き。ただ、その一方で、ある程度、名前を知っている程度の私の知識でも、「こんな人いたっけ? これが犯人だな」というような感じで犯人あてが可能で、ちょっと弱いかも知れない。まぁ、その辺りにそこまで期待する人がいるのか、は不明だけど。
良くも悪くも、「らしさ」あふれる短編集として、安定した完成度のある作品だと思う。

No.2043

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