著者:天野節子
田園調布に建つ、建設会社社長の邸宅。その主・堂島新之介の65歳の誕生祝い。しかし、その場で、新之介は不審な死を遂げる。その直前に掛かってきた電話など、疑問点はあるものの、警察は自殺として処理する。しかし、その新之介の初七日の日に……
うーむ……なんか、色々と思うところはあるんだけど、全体を通すと、もうちょっとスマートにまとめて欲しかった、というところかな?
気になったところを挙げれば、色々とある。例えば、メイントリックとなる部分については、正直、10年以上古いよ、と感じるところがあるし、自分の家で再現をしたけど、相当に難しい。ちょっと無理があるような。
という風に書いたのだけど、それぞれは決定的な欠点だとは思わない。確かに、犯人が誰なのか? トリックがどうなのか? とか気になるし、そういう意味では読ませる。
ただ、結局、どこをメインにしたかったのかな? というのを感じるのだ。
冒頭、新之介の死が自殺ではなく、他殺である、というのは犯人のモノローグで語られるため、明らかなのに、なかなかそこにたどり着けない。さらに、様々な視点を交えながら展開している割に、最後の最後になって、いきなり横から探偵役が登場して……という印象で「え~」というのが残る。また、犯人についても、もっと掘り下げて良かったんじゃないか、という風に感じる。なんか、全体的に視点がハッキリせず、最初にも書いたような、スマートさに欠ける、という印象が残るのだ。
ちょっと構成とか、描き方を工夫すれば、大分違ったんじゃないかな? という風に思う。何か、「惜しい」という印象が残る。
No.2084

![]() | 目線 (2009/06) 天野 節子 商品詳細を見る |
田園調布に建つ、建設会社社長の邸宅。その主・堂島新之介の65歳の誕生祝い。しかし、その場で、新之介は不審な死を遂げる。その直前に掛かってきた電話など、疑問点はあるものの、警察は自殺として処理する。しかし、その新之介の初七日の日に……
うーむ……なんか、色々と思うところはあるんだけど、全体を通すと、もうちょっとスマートにまとめて欲しかった、というところかな?
気になったところを挙げれば、色々とある。例えば、メイントリックとなる部分については、正直、10年以上古いよ、と感じるところがあるし、自分の家で再現をしたけど、相当に難しい。ちょっと無理があるような。
という風に書いたのだけど、それぞれは決定的な欠点だとは思わない。確かに、犯人が誰なのか? トリックがどうなのか? とか気になるし、そういう意味では読ませる。
ただ、結局、どこをメインにしたかったのかな? というのを感じるのだ。
冒頭、新之介の死が自殺ではなく、他殺である、というのは犯人のモノローグで語られるため、明らかなのに、なかなかそこにたどり着けない。さらに、様々な視点を交えながら展開している割に、最後の最後になって、いきなり横から探偵役が登場して……という印象で「え~」というのが残る。また、犯人についても、もっと掘り下げて良かったんじゃないか、という風に感じる。なんか、全体的に視点がハッキリせず、最初にも書いたような、スマートさに欠ける、という印象が残るのだ。
ちょっと構成とか、描き方を工夫すれば、大分違ったんじゃないかな? という風に思う。何か、「惜しい」という印象が残る。
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