fc2ブログ

(書評)武士道エイティーン

著者:誉田哲也

武士道エイティーン武士道エイティーン
(2009/07)
誉田 哲也

商品詳細を見る


最終学年に上がった香織と早苗。集大成の1年を迎えるに当たり、香織はインターハイでの対戦を誓い、しばらくは連絡を絶つことを提案する。互いを意識しながら練習に打ち込む二人だが……
武士道シリーズ最終巻。
『シックスティーン』が香織の物語、『セブンティーン』が早苗の物語と来ての最終巻。どう来るのか、と思いきや、非常にまっすぐに、ただただ、互いが連絡すらも取らずにインターハイを目指す、という形に(もっとも、後述する理由で、その描写は短いけど) そんな中、香織は、自分を慕っていた後輩・田原との間に確執を抱えてしまい、早苗は日舞から、というこれまで長所となっていたことの落とし穴へ。そして、インターハイが終わって、それぞれがその後を考えて……。
相変わらず、ギャグとかも多いけど、そういうところで、スポ根やりながらも軽い感覚で、でもインターハイでの対決と、その後へ向かっての決断……とか、締めるところはしっかりと締めてあって清々しい気分で読了できた。
と、同時に、本作の特徴は、これまでと違って香織、早苗視点の物語の間に、その関係者のエピソードを入れてきていること。早苗の姉・緑子、香織の師匠・桐谷、早苗の恩師・吉野、香織の後輩・田原……別の角度で物語が綴られ、しかし、そこにはやっぱり、色々と繋がりがある、というのは面白かった。
ただ、そうは言いつつ、ちょっと話のテンポを削いでいる部分があったかな? とも思う。中盤に一つのハイライトであるインターハイがあるのだけど、そこまでの半分の分量が別視点の、しかも、インターハイともあまり関係のない話、だったりとかして個人的にはちょっと浮いていた気がする。別視点の話があるからこそ、全体を通して……というのはあるんだろうけど、個人的には番外編として分けて出してくれた方が嬉しかった、と感じる。好みの問題でもあるんだろうけど。
シリーズ全体として、非常に良かった。
でも、般若の刺繍入りの防具袋を持ち歩き、「鉄拳制裁」のTシャツで大学の講義を受ける香織…男前過ぎる(笑)

No.2109

にほんブログ村 本ブログへ




http://ylupin.blog57.fc2.com/blog-entry-5797.html
スポンサーサイト



COMMENT 0

TRACKBACK 2

この記事へのトラックバック
  •  武士道エイティーン/誉田 哲也
  • 誉田哲也さんの「武士道エイティーン」を読み終えました。 香織と早苗の出会いから3年。2人はもう高校最後の年を迎えていました。どうな...
  • 2010.05.13 (Thu) 20:18 | 日々の記録
この記事へのトラックバック
  •  高校最後の武士道
  • 小説「武士道エイティーン」を読みました。 著者は 誉田 哲也 武士道シリーズ3作目 3部作ということで 完結編なのかな? 今作も香織と早苗の剣道を通じた青春スポーツなのですが 今回はサイドストーリーが入って 今まで 脇役だった人たちからの視点が 甲本の姉、桐谷...
  • 2011.05.28 (Sat) 21:24 | 笑う学生の生活