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(書評)三国志 一の巻 天狼の星

著者;北方謙三

三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/06)
北方 謙三

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時は後漢朝末期。政は乱れ、賊が跋扈する世。真偽を貫く者、劉備。そんな彼の夢を語り、関羽と張飛が集う。一方、曹操、孫堅もまた、乱世に覇を唱えようと動き出す……
そらさんのところでやりとりをしていて、読むことにした本作。タイトルの通り、三国志を舞台にした歴史小説。正史の方を参照して、とのことだが、冒頭が劉備が関羽、張飛と義兄弟のちぎりを交わす、というところだから、『三国志演義』をベースにして、ということになるんだろうと思う(もっとも、桃園の契り。ではないが)
そんな、劉備、曹操、孫堅を中心に黄布の乱から、董卓の専横と、反董卓連合軍の結成と挫折、そして……
恐らく、著者の創作として作られたと思しき人物だとかも登場してくるのが、でも、それがごくごく自然に感じられて、その上で、多くの人物が動き始める。乱世の英雄たちが動き出す、というところ。とは言え、黄布の乱だとかがかなりアッサリとカットされたり、で、そういう意味じゃ、やっぱり魏呉蜀を動かす3つに絞って……なのだろう。
1巻では、どちらかというと、劉備と孫堅が中心、という感じだろうか。
志は大きいものの、それをどう実行するのか、という手段がない劉備。各地を転戦するものの、その潔癖さなどもあり、大きな名を有することが出来ない状態。そして、そんな苛立ちもあってか、その感情を抑えきれないことも……
対して、黄布討伐、動きの鈍い反董卓連合軍にあって、大きな戦果を挙げる孫堅。順調に、その勢力を伸ばしながら、将来を思う彼に突然訪れるもの。力は付けつつも、幼馴染みでもある袁紹との差を見せつけられている曹操……。
董卓の勢いの中にあって、ただ奔放な呂布が少しずつ絡め取られていくところとかで、の結び。次巻は……ということになるのだけど、全13巻の最初が、この終わり方って、結構、上手い。というか、三国志とか知らない人だと、「え? いきなり?」という感じかも、と思ったり。
全体的に、プロローグ的な要素が強いのだけど、各勢力が出てきはじめて……の今作。しばらく、追いかけたいと思う。

No.2261

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