FC2ブログ

(書評)死亡フラグが立ちました! 凶器は…バナナの皮!? 殺人事件

著者:七尾与史

死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)
(2010/07/06)
七尾 与史

商品詳細を見る


「死神」のターゲットになると、24時間以内に、事故死する。オカルト雑誌のライター・陣内は、編集長に命じられ、その死神を追うことになる。たまたま、知り合いのヤクザ・松重の組の組長がヤクザに殺されたらしい、という話を耳にし、松重と共に調査を開始するが、松重自身もそのターゲットとなってしまって……
第8回『このミス』大賞隠し玉作品。
殺人とは絶対に見抜けない、どう見ても偶然としてしか見えない形で事故死させる「死神」。それを追う、っていう話なんだけど……こういっちゃ何だけど、凄いご都合主義(笑) 1ヶ月をかけて徹底的に調査をして、それで、というにしても、そんなのでは絶対に達成出来ないような殺し方だし、しかも、読者には「死神」が誰なのかすぐにわかるし、いくつかはただ後付しただけだし、これだけ名前が広まっていて何で誰も動かないんだよ、とか思うし、無駄に人が死にまくっているし、そもそも100万円の依頼料じゃ準備金だけでも赤字だろとか思うし……
と、ツッコミを入れようと思えばこれでもか、と出てくる。
でも、何ていうか……その、ある種のバカバカしさとテンポ良く進んでいく物語で最後まで楽しく読めた。ある意味、バカミスだし、また、極めて気楽に読むには向いた作品ということなのかな、と思う。
本当、やっていることは、バカバカしいんだわ。でも、それに怯えて、変な警戒心を常に持って動く。そして、それすらをも凌駕して見せる死神の上手っぷりが、何とも言えないB級感を醸し出していて、それが良い味になっている。主人公である陣内たち以外にも、刑事ドラママニアのトンデモ推理刑事が出てみたり、とか、明らかに狙っているよね、とは思う。元々は、かなり分量があったのを削った、ということなのだけど、やはりこの分量だからこそのテンポが、作品を引き締めているとも思う。
ただ、この結末については、うーん……という感じ。上に書いたツッコミどころは、むしろ、笑いどころとして良かったんだけど、最後のまとめは、ちょっと残念。なんか、頁数が足りなくて、無理やり切ったような、そんな感じがしてしまった。そこだけが欠点かな。
「くだらねぇ」と言いながら読むにはもってこい。私は好き。

No.2271

にほんブログ村 本ブログへ



スポンサーサイト



COMMENT 0