著者:汀こるもの
行く先々で、人が死体に遭遇してしまう「タナトス」こと、立花美樹。そのおかげで、双子の弟・真樹はすっかりひねくれた名探偵になってしまったし、刑事である高槻は「死神手当」つきで彼のお守り。そんな美樹が、小笠原の孤島の推理作家の邸宅へ向かうことになって…。
第37回メフィスト賞受賞作。
なんていうか…「いかにもメフィスト賞」って感じの作品ですな。向かう先々で人が死ぬ存在、なんてところから、本格ミステリ(のシリーズ)を否定するというか、皮肉っているわけだけど、それでも起こる事件と、そこに対する主人公3人の対処が何とも…。いや、確かに、実際のところ、そうするのがベストっちゃあベストなんだけどさ…(笑)(一応、そのトリックについても解明されるが、その頃にはかなりどーでも良い感じになってる(笑))
物語としては、そんな感じで孤島に行き、お約束のように事件が起こり、そこに対して…という感じで展開する。人を食っている、と言えば人を食っている。そして、トリックもあるんだけど、この使い方も、「お約束」を逆手に取ったとものでなるほどね〜…という感じ。まぁ…とは言え、かなりの一発ネタであるようには思うが。
むしろ、その部分よりも、主人公らが語る水棲生物やら、アクアリウムやら何やらの薀蓄の方がポイントになるかも知れない。それも一つの伏線にはなっているものの、かなりの分量がある。そこをどう捉えるか、だよなぁ…。
ともかく、「メフィスト賞だなぁ」というのが何よりもの感想だ。
通算1175冊目
テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学
コメントの投稿