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(書評)美女と竹林

著者:森見登美彦

美女と竹林 (光文社文庫)美女と竹林 (光文社文庫)
(2010/12/09)
森見 登美彦

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「これからは竹林の時代である」 小説家としてデビューはしたものの、登美彦氏は「多角経営」を目指し、職場の先輩、鍵谷さんの実家で所有する桂の竹林へ向かう。MBC(モリミ・バンブー・カンパニー)のカリスマ経営者を目指し……
というエッセイ集(?)。
なぜ、「エッセイ集(?)」と書いたのか、と言えば、読んでいて「エッセイだ!」と確信できなかったから(笑) だって、いつもの通りの、男汁満載の文体で綴られ、しかも、もの凄くくだらないやりとりばかりして……なのだもの。
いや、『夜は短し歩けよ乙女』が、山本周五郎賞を受賞しての騒がしくなったとか、本上まなみさんとの会談でのやりとりとか、著者の周囲での出来事などに「へ~」と思うところは色々とあるのだが、それ以上に、妄想と男汁満載で、小説のような印象なのだ。『太陽の塔』とか、『四畳半神話大系』とかに続く作品と言われれば、それはそれで納得できてしまう。いや、実際、ある種の私小説なのかも知れない。
上に、『太陽の塔』、『四畳半神話大系』を書いたけど、見事に、そのイメージを引きずる。
勇ましく鍵谷さんの家の竹林を管理する! と言いながら、歯ごたえのあるケーキばかり食わされ、すぐにグダグダに……。相変わらずの自己正当化の連続で大笑いだし、なんか、このダメダメさに、却って親近感を覚える。この「颯爽さ」とは正反対の主人公に共感していたのかな、なんていうのを思った。
それだけに、何となく大団円の単行本当時の最終章。そして、それから2年。転勤もあって、連載終了後には全く竹林には、というのも「さもありなん」と、いや、「だろうな」と受け入れることが出来た。そんなもんだよね(笑)
てなわけで、小説だかエッセイだか何だかよくわからんが、笑いながら読み終えることが出来た。

No.2403

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  •  『美女と竹林』森見登美彦
  • エッセイっぽい小説というか何というか。 エッセイじゃないなぁ・・・。 随筆文? 虚実入り混じった私小説ってところか? 森見登美彦が友人・知人と竹林で竹を切る話。 ホントそれ ...
  • 2011.03.21 (Mon) 13:27 | 時間の無駄と言わないで