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(書評)キケン

著者:有川浩

キケンキケン
(2010/01/21)
有川 浩

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成南電気工科大学機械制御研究部。略して「キケン」。それは、数々の騒動を巻き起こしてきたことから「危険」としても呼ばれ、恐れられていた。2回生である「成南のユナ・ボマー」上野を部長、「大魔神」大神を副部長とし、1回生の元田高彦、池谷悟らが入部する。ここからの3年間が「キケン」の伝説黄金時代と呼ばれる。
とりあえず、人物紹介(というか、表紙)を読んだとき、「ユナボマー」って、随分と懐かしいネタだな、とか思ったのが最初の感想。逮捕されてから、既に10年以上経っていたはずだし。……あかん、歳がバレる(笑)
とにかく、表紙を見てもわかるように(というか、思いっきり漫画だし)、物語は無茶苦茶な先輩の率いる「キケン」での日々、というもの。色々とダメな大人とか、そういうのが登場する作品は、過去の著者の作品にもあったけど、ある意味、ここまで無茶苦茶なキャラで描いた作品というのは初めてかも知れない。
とにかく、爆弾作りが趣味(?)で、「面白ければよし」という部長の上野。見た目も怖いが、武道も強い副部長・大神。そして、それに振り回されながらストッパー役の1回生・元田と、そういうのに順応する池谷。濃いキャラが、無茶苦茶やったり、ダラダラしたり、というのを書いていく青春作品。先に書いたように、キャラが濃いので、そのドタバタってだけで十分に面白かった。最後の締め方も、思わずほろっときた。
ただ、面白かったけど、予想とは違ったな、という部分も。
というのは、名前にもある「機械制御研究部」。男だらけの工業大学で、しかも、曰く付きのサークル。こうなったら、凄くマニアックな話とか出てくるんじゃないか、と思ったのだけど、案外、そういうのが少なかったから。(前後編の話を含めて)全6編のうち、せいぜい、上野の爆弾を見る1編目、ロボット相撲大会に出る5編目くらい。あとは、恋愛の話だったり、学祭でラーメンを作る話だったり、で、あまり機械とかが関係なかったように感じるから。
折角、タイトルにもなっているし、また、初期の自衛隊を題材にした話など、マニアックな題材なども扱える著者だけに、もっと、とことんマニアックなネタを期待していたため、ちょっと肩すかしではあった。ま、これは、私の勝手な期待からの肩すかしなのだが。
でも、凄く馬鹿馬鹿しいノリの青春モノを期待するならお勧めできる一作だと思う。

No.2416

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COMMENT 2

苗坊  2011, 01. 25 [Tue] 13:44

こんにちは。
え、マニアックなところは少なかったですか?
超文系の私はわからない事だらけだったのですが^^;
バカバカしい青春小説でした。
ああいう学生生活を送れたら幸せですよね。

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たこやき  2011, 02. 01 [Tue] 23:43

>え、マニアックなところは少なかったですか?
>超文系の私はわからない事だらけだったのですが^^;

一応、私も文系人間ですけどね(大学は私大の文系学部ですし、数学の微分・積分辺りはちんぷんかんぷんですし)
それでも、それなりに理解出来るっていうのは、もしかしたら、男女差とか、そういうのもあるのかな? というのを思いました。
それよりも、高校時代、理系クラスの面々と話をする機会が多かった、というのもあるかも知れませんけど。

>バカバカしい青春小説でした。
>ああいう学生生活を送れたら幸せですよね。

それは、心から思います。
大学時代のことについては、色々と苦いものも多いので、こういう大学時代を送れた、っていうのは凄く羨ましいな、と思います。

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  • 2011.01.21 (Fri) 23:13 | 日々の記録
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