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(書評)君のための物語

著者:水鏡希人

君のための物語 (電撃文庫 み 13-1)君のための物語 (電撃文庫 み 13-1)
(2008/02/10)
水鏡 希人

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ある夜、ひどく悪酔いしていた私は、身投げしている女性を助けようと川に飛び込み意識を失った。気づいたとき、そこにいたのは、その女性・セリアと黒い外套に身を包んだ青年・レーイ。作家志望の私は、セリアとレーイに書いた小説を読ませることを約束したのだが…。
ぬはぁ!(ぉぃ)
いや、良い作品だなぁ…と。小説家志望の私と、セリアの話…と思いきや、レーイの話。長編という体裁はとっているものの、実質的は連作短編のような感じだろうか? セリアとの話で、レーイとの出会いが語られ、その後、神出鬼没に現れる人間ではない存在のレーイと、私との奇妙な友情。
この作品も考えてみれば一般的な「ライトノベル」の範疇からは外れている。女性の存在はあくまでも脇役だし、また、登場人物も少年ではなく、立派な大人。そして、そういう大人だからこその物語に仕上がっていると思う。とはいえ、ガチガチの、というわけではなくて、軽妙な会話だとかが交わされる。冒頭の「ぬはぁ!」なんて、主人公の決め台詞みたいなものだし(ぇ) そういう辺りは、『狼と香辛料』のロレンスとかと似ているかも知れない。
最後の第5章はともかく、それ以外の部分は決して大きな事件ではない。けれども、そこでの語りは「私」とレーイの関係、絆をしっかりと感じさせる。いや、すばらしい作品だった。。

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