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(書評)はい、こちら探偵部です

著者:似鳥航一

はい、こちら探偵部です (電撃文庫 に 5-1)はい、こちら探偵部です (電撃文庫 に 5-1)
(2010/10)
似鳥 航一

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セレブ校として有名な星丘学園に入学した迅朗。しかし、濡れ衣体質を持つ彼は、早速、学内で発生した傷害事件の犯人とされ、周囲から孤立してしまう。そんな迅朗は、濡れ衣を晴らすため、「探偵部」なる部活を頼るのだが、そこにいたのは、クラスNo.1のお嬢様・玖梨湖で……
あっはっはー。
良くも悪くも、この妙な笑い声の印象ばかりが頭に残る。
一応、タイトルに「探偵部」なんていうのがあるように、作中では事件が起きて、その事件のなぞを解く、というのが添えられている。2編が収録されているのだが、1編目は、密室状態の美術室で起こった傷害事件。2編目は、公園に現れるという「死神」をめぐる騒動。それぞれ、小粒なものではあるものの、逆に高校生が殺人だの何だのを解決する、という方が変なわけで、これはこれでかまわないと思う。なんか、ずれた結末も良いし。
ただ、その謎解きが、物凄く簡単。それぞれ、解決編にいたるまでで出てくるヒントは1つ程度で、あとは、背景などがあとで説明されるという形なので、ミステリとしてはかなり不親切。形だけ、という印象。
で、その代わりにあるのは、主人公と探偵部の玖梨湖、なぜかちょっかいを出してくるじゅーしょくさん(佳織)といった面々。どちらもかわいいことはかわいいのだが、なぜ主人公に好意を抱くのか、の部分がおざなりでラブコメとして大事なところが抜けているように感じてしまった。
そして、何よりも、なのが語り部たる主人公の口調。
先に書いた、常に妙な笑い方をする、というのが随所に現れ、また、それ以外にも、やたらと「ー」を用い、ひらがな表記での文章が多い。それが、作品のやわらかさとか、そういうところにつながっているのは間違いないのだけど、一方で、鬱陶しいと感じるところも。
そもそも、「濡れ衣体質」って、主人公が状況関係なく「あっはっはー」とか言って笑っているから、余計なトラブルを招きいれているんじゃないか、と思うところもかなりあったりする。
よさそうな部分は見えるけど、何か煮え切らない、なんとも不思議な感覚の読後感。

No.2547

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