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神様ドォルズ・第10話

「美姫、繚乱」

「お会いしたかったわ、匡平さま」 詩緒と桐生の和解の場面に乱入してきたのは、日向まひる。当初の目的のため、村へ帰るよう促す勾史朗だったが、まひるはその態度に怒り……

前回の感想で、
……また、厄介なのが増えた……(笑)
と、書いたのだが……
予想を遥かに超える厄介さだった!!(笑)

Aパートは、とにかく、まひるについてひたすら描いた感じで、Bパートは、なぜまひるが匡平になついているのか、ということを通しての過去の物語。

とにかく、恐ろしく厄介なキャラだわ、まひるって。
前回、阿幾の前に現われた男が実は国会議員で、「時代に取り残された村」と村のことを言っていたわけだけど、その村の中の特権意識思い切り染み付いた性格。日々乃とかを「平民」とか平気で言い放つ辺り、それだけでトラブルメーカーっぽさ全開。
しかも、それだけでなくて、阿幾の過去話で出てきた枸雅篤史とかと違って、まひるの場合は、案山子を操る能力も存分に持ち合わせている。一定範囲に結界を作り、その中では他の案山子が動かせないとか、使い方は難しいけれども、勾史朗すら凌ぐ部分がある、という実力の持ち主。
本当に恐ろしい(笑) 勿論、相手の技量とかによるのだろうけど、1対1じゃ、最強なのかも。
……そりゃ、勾史朗が東京へ連れてくるのはやめるはずだよな……

と、ただ性格的な部分だけでも厄介なのに、その阿幾と会っていた国会議員とも通じている。
国会議員が、時代に取り残された村、といって、それを変える為にもと阿幾に手を貸す理由はわかるのだけど、では、まひるはなぜ? と……。
(態度はアレだけど)まひるが、何か弱みを握られて、とか、そういうこと? でも、そうなったら、普通に「口封じ」しそうだしなぁ……。

とにかく、性格的にも、立場的にも、とんでもなく厄介な存在だったとAパートだけで存分に実感。
久羽子がかわいく思えてしまう、厄介さのインフレっぷりは何なんだろう!?(笑)


で、そんなこんながあった後日、匡平は再び、勾史朗と出会い、まひるとの過去について語る。

このエピソードの様子……だよね、1話のアバンでちょっとだけ描かれた情景というのは。
隻となった幼き日の匡平、阿幾は、倒れているまひるを見つける。事故を起こしたのか? と助け起こした先に、妙なほこらを見つけ、そこを探検するのだが、封印された案山子を目覚めさせ、暴走させてしまう。
しかも、その案山子は、人の心を食らう……。

結局、すべての原因がここに、ということになるんだろう。
まひるが、匡平に惚れたのが、そのときの体験、というのが直接的な描写では該当するのだろうけど、暴走した案山子を前に正気を失った匡平が何をしたのか? その後、動物の虐待とかをして、阿幾が隻の座を追われた、とあるけど、そのことが大きく影響しているのだろう、というのは想像できる。
一方で、まひるの、今回見せた、やはりある種、狂気の姿というのも、その体験のため、という可能性は否定できないと思う。
匡平自身が、記憶していない、というところがもどかしいのも確かだけど。


前に、日向の当主が、アマテラス(だっけ?)を動かす、みたいなことを言っていたけど、それが、今回、過去話に出た案山子なのか?
そういうのも含めて、混沌としてきた印象。
ギャグ要素とか、そういうのを入れて重くなりすぎないながらも、しっかりと色々と予想やらをさせている、というのは上手いな、と感じる。

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