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(書評)ゴールデンタイム2 答えはYES

著者:竹宮ゆゆこ

ゴールデンタイム2 答えはYES (電撃文庫)ゴールデンタイム2 答えはYES (電撃文庫)
(2011/03/10)
竹宮 ゆゆこ

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自称完璧、しかし、実は色々と残念なお嬢様・加賀香子。自身のシナリオに定めた幼馴染に振られながらも、多田万里は惹かれていく。その一方、気さくな先輩・リンダが万里の高校時代の同級生で、しかも、浅からぬ仲で……?
前巻が、結構、小道具だとかを変えた『とらドラ!』っぽい感じだったのだけど、さすがに2巻目となるとカラーの違いが出てきたかな、という印象。
前巻、香子に振られた形になった万里。しかし、「お友達」として、やはり、危うい香子に付き合い、彼女のリセットした形での大学生活に協力する。ある意味では、前巻と同じく、香子が暴走して、そのフォローを万里がして、という構図は近い。でも、香子の置かれた状況がどん底にあって、また、万里自身も、リンダの存在を巡って迷っている最中にいる、ということでカラーが全く違う様相を呈しているのが上手いな、と思う。
そして、その状況であるから、両者とも近くにいながら、互いに傷つけあってしまう。これも致し方ないのだろうけど……切ない。
そんな状況が続いてのラストシーン。
これは……どうしてこうなった!?
散々、と言っても良いくらいに、上に書いたような切ない状況を続けて、主人公が爆弾を投げつけ、一方で、一つの結論が出て……となった上でのこれ。ここまで、徹底的にシリアスに展開させ、次も気になるぞ! となったところで、なんたるオチを持ってくるんだよ、おい(笑) いい加減にしろよ、竹宮おじいさん!(ぉぃ) このオチは、まさに衝撃的だった。
それはそれとして、何か、作中に出てくる地獄絵図のような飲み会……昔、やったなぁ……と、色々と思い出して懐かしくなった。当時は飲み放題、食べ物代は別、というもので、一番安いものを一人一品以上禁止。あとは酒! とかで、本当に死んだよなぁ……とか諸々(このまま続きそうなので自重)
著者と近い経験とかしているのかな?(どうせ非モテだしな) そういうところの描き方に「そうだったな」みたいな感想がどうしても出てしまう。

No.2663

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