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(書評)電気人間の虞

著者:詠坂雄二

電氣人?の虞電氣人?の虞
(2009/09/18)
詠坂 雄二

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遠海市にだけ伝わる都市伝説・電気人間。それについて語ると現れる。戦時中に作られたというそれは、人間の思考を読むことが出来、どこにでも入ることが出来、その人間を殺すという。そんな都市伝説を調べていた学生が不審死したことを契機に、次々と……
まぁ、いろんな意味で印象に残る作品ということは確か。
物語は、様々な人の視点をリレーで繋ぐように展開していく。冒頭の紹介文で書いたように、まずは、電気人間について調べていて死ぬこととなった学生・赤鳥。彼女が死に、その赤鳥に夢中となっていた少年・日積。さらに、ふとしたきっかけで、事件に興味を持つライターの柵馬。そんな中で、不審死は続いていく。
都市伝説、というそれは本当に実在しているのか?
なぜ、地域的な広がりが薄いのか?
もし、人為的に起こされた事件であるとすれば、それはどうやったのか?
ミステリ小説らしいガジェットを詰め込みながら、物語が淡々と展開していく。題材は、結構、オカルトちっくなものでありながらも、思考の方法だとかはしっかりと論理性を持っているのは流石。そして、いろんな意味で衝撃的な真相へ。
真相そのものについては、この作品の題材が題材であるだけに、これもありなのだろう。その動機であるとかも、この手の作品において、どこかで目にしたような気がするのだが、そこまで積み重ねられた伏線などが活きているので受け入れることが出来た。そこに至るためのトリックも、なるほど、と感じる。ある意味じゃ、設定からどうどうと宣言しているわけだけど。
でも、問題なのは、そこではなくて、最後の一行。
…………。
いや、ね……。
真相自体がなかなかぶっとんだものなのだけど、そこに追い討ちをかけるなよ、と(笑) この一文によって、それまでの空気が、思いっきり変な方向に大転換してしまっていて唖然となった。いや、好きか嫌いかで言えば大好き。大笑いはしたのだけど(笑)
ともかく、その衝撃(笑撃?)のインパクトは抜群だ、ということで締めておこうと思う。

No.2664

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