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異国迷路のクロワーゼ・第12話

「屋根の上の猫」

ギャルリの人々とも馴染みになった湯音。そんなある日、湯音はクロードを手伝おうと仕事場の片隅にある手袋を持ったことで、クロードは激昂して……

「湯音のことを尋ねないのは、いつか湯音がいなくなったとき、傷つくのが怖いから」
前回のエピソードの中で、クロードがオスカーに指摘されたこと。
最終回は、クロードがそこから一歩を、というような形で締めた形に。

今回、湯音が行方不明に、という話ではあるものの、別に湯音が家出とか、そういうものではない。
ただ、ギャルリの看板に関するエピソードで出てきた鈴をつけた猫。鈴の音を頼りに、それを追いかけただけ。
ある意味じゃ、クロードが一人相撲を取っていただけ、ということになるんだけど……でも、このくらいの、ちょっと脱力するような話だからこそ、後腐れなくなるのかな、とも思う。
一方で、湯音も、自分の居場所に気付いた、という結末ではあるのだけど。

クロードにとって、手袋というのは、父の形見。
父は、小柄な人であり、しかし、その父が転落死するのを何も出来ずに見過ごしてしまった、という苦い思い出の対象。
だからこそ、屋根の上の湯音にもそれを重ねてしまう。

一方で、湯音は、といえば、自分は常に役に立っていない、という思いが常に。
「怪我をせず、自分の傍にいればよい」というクロードの言葉は、言い換えれば、自分は役立たず、という形にしかならない。

そんな状況が、屋根の上からクロードが引き上げた、ということで両者が自分のことを自覚する。
本当に、上手くまとめたな、というのを強く感じる。まぁ、最後のお姫様だっことかは、お約束、ということで(笑)
序盤はともかく、中盤くらいから、ややすれ違いとか、そういうので重い雰囲気の話もあったけど、それをしっかりと纏め上げた、文句のない最終回だったと思う。

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東山奈央、近藤隆 他

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総括
うちで感想を書いている作品の中では、最初に最終回を迎えた本作。
『ARIA』シリーズの佐藤順一氏がシリーズ構成をするなど、ということで序盤は本当に、ほんわかとした雰囲気だったのだけど、だんだんと重くなっていく物語に、実はちょっと戸惑ったりもした。でも、先に書いたように、それをしっかりと最終回で纏め上げたな、という感じ。終わってみれば、居場所、自分の気持ちをどう表すのか、みたいなテーマ性もしっかりと感じられ、文句のない構成だったと思う。
最終回、ギャルリの家族に、一員になれた、とあったけど、欲を言うならギャルリの人々との交流とかをメインにした話が1つあっても良かったかな、とは思うが、それは高望み?(笑)
背景、音楽なども作品の雰囲気とあっていて良かった。
本当、3ヶ月、追いかけてきて良かったな、と思う。スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
あと、安田賢司監督へ。いつも佐藤順一さん、佐藤順一さんとばかり連呼し、安田監督を無視したような感想になってしまっていて、ごめんなさい!

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