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(書評)キミは知らない

著者:大崎梢

キミは知らないキミは知らない
(2011/05)
大崎 梢

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亡き父のことに触れ、突然、目の前から消えてしまった非常勤講師の先生。父が死んだとき、一緒に死んだのは先生と同じ苗字、住所の女性……。先生を追いかけて、その住所を尋ねる悠奈だったが、再開したのは全く違う印象の男性。そして、大富豪の使いに捕まってしまって……
めまぐるしく展開する物語に思い切り翻弄された。現実感とか、そういうのは色々と「?」と感じるのだが、どこへ行き着くのか、という興味に引っ張られて最後まで一気に読むことになった。
何せ、冴えない先生だったはずが、再開したのは精悍で、イケメンで、俺様キャラだった。この時点で「えっ!?」という感じ。しかも、突然、大富豪の使いに捕まって、実はその大富豪の家の跡取りです、とか言われ、そこから脱出したら今度は……とどんどん展開する。ピンチになると、誰かが助けてくれる、とか、かなりご都合主義と感じるし、色々なところからそれっぽい設定を持ってきた、と感じるところもある。でも、そうだとしても、これだけ目まぐるしく展開させる、という作り方にお見事と感じた。
まぁ、色々と無理なところは感じるのだけど、主人公・悠奈の父親に対する思慕っていうのは本物なのだろう。
物心がついたかどうか、という時期に死んだ、というだけでかなりその存在を意識することは多いと思う。しかも、もし、それが母親ではない女性と一緒に死んだ、なんていうことになったら……誰でも気になることだろうし。何をしていたのか、を知り、自分の出生の秘密も知る。その上で、父親が何を求めていたのかを知ることが出来て、幸せだったのだろう、と。
本当、かなりツッコミどころは多いと感じつつも、その辺りの優しさは感じた。

No.2719

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