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(書評)修羅場な俺と乙女禁猟区

著者:田代裕彦

修羅場な俺と乙女禁猟区 (ファミ通文庫)修羅場な俺と乙女禁猟区 (ファミ通文庫)
(2011/10/29)
田代裕彦

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「お前の婚約者候補だ!」 世界有数の大財閥の長にして父に紹介されたのは5人の美少女たち。ただし、彼女たちにはある事情が。それは、一人を除いて、他は全員、自分のことを殺したいほどに憎んでいる。自分を本当に愛している一人を選ばなければ、待っているのは身の破滅。そんな中、彼女たちは求愛行動を始めて……
一応、先に書いておくと、主人公である節は、大財閥の長である父と血のつながりはなく、節自身が財閥に対してあまり良い感情を抱いていない、という設定。その中で、「面白いこと」を望む父が、自分の実子などとの軋轢で面白そうだから、という理由で養子に。そういう仲であり、今回のこのやりとりも、父の仕掛けた「ゲーム」という意味がある。
んでもって、感想を一言で言うと……
なんて嫌なハーレム展開なんだ!!(笑)
変な話だけど、主人公が妙に美少女にモテモテで、でも、主人公はそれを嫌がって、という作品は数多くある。ただ、考えてみると主人公が女性に対して苦手意識を持っているとか、結構、強引な設定なことも多い。でも、本作の場合、物凄く切実。だって、「身の破滅」が掛っているわけだもん。そういうところで、避ける、また、主人公がヒロインたちを疑わざるを得ない、となっていくところに合理性を持たせたのは上手い設定だな、と感じる。また、そういう風に誰が「鬼で」というような方向性で行くこと自体が、やはり著者らしさだと思う。また、それによって今回、明らかになる真相で、「女性って怖っ!」的な感想も出てくるし。
ただ、これは好みの問題と、第1巻として状況説明が必要だから、という事情はわかるのだけど、主人公を巡ってヒロインたちが争奪戦を繰り広げる、というような場面ばかりで、今回のメインとなるヒロインについての話がちょっと短かったのが残念。それぞれ、完璧といえるような偽装をしているだけに、それをどう表に出すのかは色々と伏線があるのだが、その決定打となる部分が、やや後出し気味に感じてしまったのだ。著者の作品を、富士見ミステリー文庫時代から追いかけている身としては、いちゃいちゃ展開は良いから、もっとガチガチの論理性を出してほしい、と思ってしまう。それを求めている人がどのくらいいるのかは知らないが(笑)
まぁ、これも先に書いたように、導入部というところがあるからなのだろう、と思っておく。とりあえず、2巻に期待。
……というか、表紙だけみると、メインヒロインは婚約者候補じゃなくて、メイドの睦月になっているんだけど、これは何かの伏線?

No.2894

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