著者:高田崇史
学会への出席をかねて、坂本龍馬ファンの妹・沙織と共に高知へやってきた奈々。大学時代の友人の実家がある、山奥の村へ赴く奈々だったが、四国を襲った豪雨の影響で村へ閉じ込められてしまう。そして、そこには何故か嵩もいて…。
QEDシリーズ第7弾。うーん…なんか、色んな意味で凄い作品になってしまっているような…。
タイトルの通り、今回のテーマは幕末の英雄・坂本龍馬。作中でも触れられているけど、高知=坂本龍馬、になってしまい、空港もいまや「竜馬空港」。そんな坂本龍馬の生涯、そして、最大の謎である彼の暗殺…に話題が移る。勿論、今回も殺人事件が。
土佐藩の下級武士の家に生まれた龍馬。薩長同盟を成立させ、それが倒幕の大いなる原動力になった。しかし、実際には、その存在が当時の人々に知られていたわけではなく、彼の名が知られたのは遥か後になってのこと。また、その死に付いても、様々な憶測はあっても謎だらけ…。そういう辺りは確かに面白い。
…のだけれども、本作は、これまで以上に緊迫感がない。これまでの作品でも、事件が起こっているのに、そっちのけで歴史の方を追いかけていたわけだけど、ある意味では、直接関係のないところでの話なのでわからなくもない。ところが、本作の場合、閉じ込められた村で、しかも僅か一晩のうちに次々と人が死ぬ、という文字通りに緊迫した設定になっている…はず。なのに、嵩や奈々、沙織と言った面々は延々と酒を飲みながら歴史談義に花を咲かせているだけ。さすがにこれはどーだろう?
また、落としどころについても、ちょっと微妙。事件の方は、「いつの時代?」っていう状態だし、暗殺の黒幕の方も、憶測に憶測を重ねたところでお茶を濁しているだけ、という印象。これで「QED」は不満かな?
うーん…ちょっとシリーズの中でも劣るかな、これは…。
通算1195冊目

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テーマ : 読書感想文 - ジャンル : 小説・文学
緊迫感に欠けますよね
このシリーズ、最近読み始めたのですが、作品ごとの当たり外れが大きい感じですね。(^^;
今回は珍しく、崇や奈々たちが直接事件に巻き込まれて、しかも閉鎖された状況で自分たちが殺される危険すらあるかもしれないのに、延々と龍馬談義をしていたのはちょっとなあと思いました。
・・・そんなことより、目の前の殺人事件を解決しないと、自分たちの命だって危ないかもしれないのに〜と、もどかしく思ってしまいました。
横溝ルパンさんへ
確かに、ちょっと出来・不出来の落差はありますね。
>目の前の殺人事件を解決しないと、自分たちの命だって危ないかもしれないのに〜
ですよね(笑) 折角、クローズド・サークルの状況を作り出しているのに、それが全く生きていなくて苦笑しました。
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