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(書評)ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件

著者:七尾与史

ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件
(2012/04/25)
七尾 与史

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マヤ(の父)によって、中部署から警視庁捜査一課へと出向となった代官山。そんなとき、クイズ王として名をはせた寿司職人・瓜生が喉を掻き切られて絶命しているのが発見される。マヤ、キャリアの浜田とのトリオで事件の捜査に当たる代官山だったが、瓜生が視の直前にクイズ番組で対戦していた男・阿南の周辺で事件が起きていることがわかり……
シリーズ第2作。『風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』の続編。
前作でもそうだったのだけど、事件の真相を、というよりも、キャラクターをメインにした小説になっていると感じる。今回は、前作で出てきた人物では、マヤと代官山以外はオールリセット。そして、新キャラとして入ってきたのは、マヤの暴言・暴力を受けて大喜びのキャリア刑事・浜田。ドMと言えば、ドMなんだけど……完全に掛け合いのためだけのキャラという印象になっている。本当、それ以外に何の役にも立っていないんだけど(汗) そして、前作では、マヤの怪しげな行動とかが、「犯人はマヤ?」と思わせる部分があったのだけど、今回は、マヤの性癖とかが明らかになったあと、なので、そういう点での緊張感はやや弱いかもしれない。
事件の方は、というと、冒頭にも書いたように、クイズ王・阿南の周囲で起きていく事件。阿南の元にも脅迫状が届いており、彼自身もターゲットになっている。しかし、自分の塾の経営のためにも、クイズ番組の優勝がほしくて、隠さねばならない。利己的といえば利己的なのだけど、そういう人間くささっていうのも良いと思う。警察も何かを隠している、というのは感じながらもそれにたどり着けないもどかしさなども面白かったし。そういう部分を評価したい。
まぁ、正直、犯人のつながりであるとかは結構強引な気がするし、そんな変な人ばかりが集まっている、という状況は何なのだ、というのはある。ただ、こういうのは、著者の作品を何冊か読んでいると「芸風」という言葉で片付けてしまっても良いような気がする。いつものことだよな、という感じで。むしろ、ちゃんとオチがついている分、しっかりとまとまっているかも。
まぁ、良くも悪くも「いつも通り」という感じ。ただ、先に書いたように、キャラが既に出来上がっている分、前作よりもインパクトは弱いかもしれない。

No.2916

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