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(書評)死神のキョウ6

著者:魁

死神のキョウ6 (一迅社文庫)死神のキョウ6 (一迅社文庫)
(2012/05/19)


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親友だった克己そっくりの死神ミツミ。彼の登場によって、恭也はその命を奪われずに済み、深手を負った雫は撤退する。しかし、恭也は、そんな雫をかくまう。その妹・泪への気持ちを汲んで。そんな中、ミツミはキョウ、ミコト、恭也に雫捜索を命じ……
シリーズ第6作で、作者によれば「貧乳姉妹編」最終巻とのこと。ぶっちゃけ言うと、1年ぶりってこともあって、どういう感じだったかかなり記憶が飛んでいた。雫、泪の存在自体が、「あ~、そういうキャラいたなあ」状態になっていたし。
でも、物語としては、これまでになくシリアスな展開。
全く別の存在であるのは理解していても、克己とそっくりなミツミの存在に、自分を守って死んでしまった克己を思い出さずにはいられない恭也。そして、違法なことをしてでも、妹を守ろうという雫に対し、思い入れを深めてしまう。キョウたちを裏切りながら。
作中でも出ていたけど、泪を守るために関係の無い人間を殺す雫。心臓移植をすれば生き残ることが出来る泪。しかし、結局、他者の命とトレードという点では変わらない。しかも、泪自身がどこまで生きていたいと願っているのか、ということと関係なく。まぁ、克己という物語の始点はぶれずに出ているし、キョウの恭也を、というところで伏線をしっかりと回収している、っていうのはあるんだろう。
でも……今回のエピソードが終わったら、今度は再び、あの幼女が登場か……
気になる引きを用意しているんだけど、それだけに、もっと刊行ペースがどうにかなればなぁ……と思わずにはいられない。

No.2988

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