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(書評)五線譜なんて飾りですっ!

著者:一色銀河

五線譜なんて飾りですっ! (電撃文庫)五線譜なんて飾りですっ! (電撃文庫)
(2012/11/09)
一色銀河

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幼馴染である幽霊・南里桜乃音とともに吹奏楽部を訪れた日野正輝は、そこである『天才』トランペット吹きと出会う。どう天才なのか、というと、指揮者を見ないし、メトロノームも聞かない。そして、周囲にあわせることもしない。挙句、吹くのはアニソンばかり。しかし、そんな秋築律夢の音色には惹かれるものがあって……
ここのところ、中山七里氏の「岬先生」シリーズとか、はたまた、美奈川護氏の『ドラフィル』シリーズとか、何だかんだで音楽を題材にした作品を読んでいる気がする自分。本作も、そういう作品である。ただ、前出の作品と比べると、演奏シーンの迫力とかは薄いかな? と。その代わりに、テンポとかの話から、だんだんと、アニメそのものの世界へ移ろっていく曲の説明に吹いてしまう。特に、『魔法少女まどか☆マギカ』へと至るところは吹いた。休憩時間に「僕と契約して~」はひどいよ(褒め言葉)
物語は、そんなアニソンだけしか吹けない律夢を含めた5人の吹奏楽部員たちが、演奏を行う。ただ、そこに律夢の家の事情なども絡んで……となる。そして、終盤のそれを打破するための演奏会は、かなり力が入っていて好き。
こういっちゃ何だけど、この作品の演奏って、吹奏楽っていうよりも、ジャズだよね(笑) 楽譜も見なければ、指揮者も見ない。自分の感性で演奏をする律夢がいて、他の面々はそれに従うっていうのは。というか、主人公の「日野正輝」って名前自体が、ジャズトランペット奏者の日野皓正氏を意識したじゃないかと思うけど。
ただ、主人公の正輝のキャラとかは定型的だし、桜乃音が幽霊である理由とか、途中で出てくる世界的な演奏者がなぜ町に来ているのか色々と「?」と思われる部分もある。先に書いた部分とか、面白い部分はあるのに、設定が良くわからないところが多く残っていてちょっと勿体無い。この巻で終わるなら、そのあたりはちゃんと説明してほしい、と思うのだ。続くのなら、そのあたりを活かしてほしいのだが……

No.3154

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