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(書評)ツルツルちゃん

著者:仙田学

ツルツルちゃん (NMG文庫)ツルツルちゃん (NMG文庫)
(2013/04/23)
仙田 学

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幼馴染の先斗町未来。ファッション誌でモデルをしつつ、学力も学年トップクラス、運動能力も抜群という完璧な少女。しかし、彼女には「超」がつくほどの潔癖症という特徴があった。そんな未来の親友で、俺が密かに思いを寄せる兎実さんの手帳を、未来が拾ったことで……
うーん……わずか200頁ほどの分量しかない、っていうこともあるのだろうけど……色々と丁寧に描いてほしい部分が省かれてしまったような感じがする。
親友である兎実さんの本性を知り、その髪の毛を剃ってしまう。でも、それは単なる潔癖症ではなくて……というようなところは良い。ぶっ飛んでいるけど、これはこれで、確かにひとつ、「心に刻む」行為だと思うし、そのぶっ飛び方を楽しんだのは確か。
でも……正直、何か話の展開のさせ方がやや唐突というか、そういうのを感じてしまった。
例えば、裏表紙の内容紹介にも載っている未来の「潔癖症」。潔癖症だ、という言葉は出てくるのだけど、中盤まで、その行為などがあまり出てこないため、どういう潔癖症なのかも良くわからない。実際の潔癖症だとそれによって生活に困難が生じるとか、そういうことがあるわけだけど……そういうところにの欠片などがないので、どうなの? と言う風になってしまった。むしろ、主人公の家とかに当たり前のように入り、別に日常生活も支障なく過ごしているように思える。ところが、ここ一番のところで、潔癖症、として挿入されるために歪みみたいなものを感じてしまう。もうちょっと分量あってよいので、日常での様子とか、そういうのを描いてほしかった。キャラクターを理解させるためにも。
逆に、担任の先生の失敗談とか、その辺りは、物語上、あまり必要がなかったような……。
相手の頭をツルツルに剃る、というような行動の謎さとか、そこを色々と考えずには……とか、そういう部分で味がある作品だな、というのは確か。ただ、先に書いたように、日常描写とか、そういうところでの説明が不足しているため、どうしても唐突に思えてしまうのですごく損をしていると思う。300頁くらいの分量で、日常とかをもう少し掘り下げて欲しかった。

……で、実はこの作品、著者から「献本します」と連絡をいただいたことで知った書。
自分で購入し、読了して、この感想を書いたのだけど、わざわざ連絡していただいたのに、ちょっときつめの評価で申し訳ありません。

No.3162

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