(書評)明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。

著者:藤まる

明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (電撃文庫)明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (電撃文庫)
(2013/02/09)
藤まる

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「お前の寿命の半分で、彼女をたすけてやろうか」 死にゆく少女・夢前光を目前にした俺の前で、黒いローブをまとった不気味な人影は俺に囁く。「やってみろよ、くろ野郎」 そう答えた俺は、1日ずつ記憶が飛んで……
第19回電撃小説大賞金賞受賞作。
夢前光……なんて残念な人なんだ!!
「寿命の半分でたすける」というのは、主人公・坂本秋月の身体に夢前光の魂(?)を乗り移らせ、1日ずつ秋月と光の人格を交代させる、ということ。そして、物語は秋月の視点で綴られるのだけど……、本当に光さん、残念すぎる(笑) 男の身体なのに、女としての行動を……くらいは仕方がないとしても、秋月の妹に手を出してみたり、不良と喧嘩をしてみたり(しかも、反撃は、秋月の意識の日に、とする)とか、BL小説大好きだったり……などなど……。基本、悪い娘ではないのだろうけど、行動が過剰で残念だ!! セクシードリーム!! とか、どこの蝶だよ……本当、蝶サイコーだよ!!(マテ)
まぁ……この作品の場合、秋月の妹・雪湖とか、養護教諭とか、女性陣は概して残念な傾向あるけどさ……
そして、そんなドタバタの中、光は、風城という少年に近づいていることを知る。風城はいったい、何をしようとしているのか? そして、光の死の真相へ……と展開していく。……シリアスな部分を感じさせておいて、真相がこれかよ!!(笑) 大好きだ、こういうしょーもない真相(笑)
まぁ、ここまで、大した分量もないのに、「夢前光が残念」と繰り返してきたのだけど、作中の秋月、風城がそうであるように、その残念さも含めて、光と接しているとなんか明るい気持ちになれる、というのが彼女の魅力なのだろうと思う。本当、ここまで徹底的に残念で、でも一生懸命な姿を見ているとくよくよしている気持ちとかどーでも良いと思えるもん。だからこそ、風城の絶望感とかもすごかったのだろう、とも思うし。直接、光の姿を描くのではなく、(記憶がないときの)自分の行動として、第三者の証言として描くっていう方法が上手く活かされていると思う。
最終的に、秋月と光の接点とかもしっかりと回収されていて、非常に綺麗にまとまった作品だな、と感じた。
……それだけに、第2巻が出たけど、何を描いたのだろう? と気になるところ。

No.3170

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