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翠星のガルガンティア・第13話

「翠の星の伝説」

レドが見た真実。それは、クーゲルは既に死んでいた。そして、その遺志を継続し、ストライカーは行動を続けていた。船団の「神」として人類繁栄をサポートするために……

論理破綻しているのはどちらか!?
チェインバーは、レドと共にガルガンティアでの日々を送り、自らの信念と意思に基づいて行動をする人間を支援するのが自らの役割であるとして行動をする形になった。一方、ストライカーは、死の間際、クーゲルが考え出した銀河同盟と同じシステムの構築を、クーゲルの死後も続けた。
こう考えると、論理破綻はどちらもしてはいないんだよね。
チェインバーは、レドが、「自らの信念と意思」に目覚めるのに従って、そのサポート範囲を動かしてきた成果だし、ストライカーはある意味、元のまま……。ある意味、レドがガルガンティアを離れたときと同じで、「出発点がそもそも違う」ということなのだろうな……。その意味では、レドの成長と言えるのだろう。
そして、それを知ったレドは、自らの命を喪う危険性をもって、自らの中枢神経とチェインバーを融合し、ストライカーと戦うことを決意する。しかし、そのときに……

一方、古代兵器もつき掛け、劣勢になったピニオンら反乱軍。
そんなとき、ガルガンティアの「喪われた時代の兵器」による援護が……。ご都合主義的なタイミングと言えば、ご都合主義的なタイミングなんだけど、前回の反乱軍の旗揚げによる「スカッとした」気分。さらに、一度は危機に陥っても、何とか持ちこたえようとするクランジや、自分ひとりが残って、敵軍を身連れにしようとするピニオンという描写があるだけに、これはこれで心地よい。
まぁ、肝心なところでラケージに押し切られて屋上に出て、そのままラケージにキャッチされるピニオンは「らしく」てすばらしかった。
あっも~れ♪
やっぱり、この作品、女性が強いね。というか、男が独りよがりなだけだけど……

そして、自らの死を覚悟しながらストライカーと戦い続けるレド。その限界に近づいたとき、チェインバーはもう一度問う。そのとき、レドの頭に浮かぶのはエイミーの姿……
「生き方を一緒に探してくれる人がいた。もう一度会いたかった。もっと声を聞きたかった」
そう答えたレドに対するチェインバーの言葉。
「レド少尉の心理適正は兵士の条件を満たしていない。よって、軍籍を剥奪する。非戦闘員のコックピット搭乗は許可できない。即刻、退去せよ」
「生存せよ。探求せよ。その命に最大の成果を期待する」
「彼に支援は必要ない」
「くたばれ、ブリキ野郎」
なんか、ここからの展開は、チェインバーが格好良すぎて「見て」としか思えない。冒頭に、レドが変化し、ストライカーとチェインバーの間にも出発点が変わってしまった……とあるけど、その行き着く先が、チェインバーの決断、なんだろう……。何しろ、レドという「人間」の支援なら、その命を奪う、ということはできないし、生きて、その望みを達成できるようにするのが「支援」なわけだから……
でも、ココまできてしまうと、もはや、システムとか、そういう風に思えない……

後日談で、病弱であってもその博識さによって生計を立てる道を歩み始めたベベルとか、クジライカとの共存の方法を探り始めたレドたち……と上手くまとめたな、と思う。
すごくいい最終回だった。

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総括
今期は、元々4本の観想記事を書いていて、現在までのこっているのが2本という状況。もう1本の『とある科学の超電磁砲S』は2クールなので、数少ない最終話までの感想作品。
いや~……すばらしかった。宇宙からやってきたまったく別の価値観を持つ少年・レドが、地球の文化に触れ、別の世界を知る。しかし、そもそもの出発点の違いを思い知り、一度は離れたものの、元の自分たちの異常さに気づき、自らの意思を確認する……というのをしっかりと1クールで纏め上げたと思う。
途中、ヒディアーズ(クジライカ)とのところで、どうなるのかと思ったけど、そこが過去の価値観を完全に破壊するための道具というのも機能している。出発点の違いを打破するには、やっぱり、それだけのショック療法がないとダメというのはそうだろうし……
銀河同盟と、宇宙のヒディアーズについては全く触れられなかったけど、よく考えると、レドの物語というので考えれば、これでよかったのだろう。最後まで見所たっぷりで楽しかった。
スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

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