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(書評)紳堂助教授の帝都怪異考

著者:エドワード・スミス

紳堂助教授の帝都怪異考 (メディアワークス文庫)紳堂助教授の帝都怪異考 (メディアワークス文庫)
(2013/01/25)
エドワード・スミス

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大正時代の帝都・東京。本郷区駒込曙町にある東京帝国大学教授・香坂久乃助の屋敷の土蔵で一人の男性が体の芯まで炭化した状態で発見された。事件の状況を重く見た警視庁の持田警部は、一人の青年に救援を頼む。若くして帝国大の助教授という肩書きを持つ美青年にして、博学多才の人・紳堂麗児を……(『香坂邸青年焼殺事件』)
など、4編を収録した連作短編集。
冒頭に書いた1編目こそミステリ小説っぽいのだけど、全体を通すとあまりミステリっぽくなかった。「帝都の巷で起こる不可思議な事件を、助手の少年が記録したものである」と裏表紙の内容紹介で書かれているのは、そうだからなのね、と納得。というのは、この作品、語り部であるアキヲと紳堂の関係性などのほうがメインであるように感じるから。
で、物語は、何か超自然現象的な事件が起きるのだけど、その超自然現象というのが、本当に人外によるもの。そして、それを紳堂が抑える、という形になる。勿論、人外による事件であってもそれが何によるものか? また、法則性とかがあるならミステリといえるのだけど、それもあまりない。結果、ミステリ色が強いのはひっくり返しのある1編目のみ、となる。そのひっくり返しによって、語り部であるアキヲの秘密が明らかになる。
(ネタバレ反転)はっきり言えば、少年の格好をしているが、実は少女である、というアキヲの紳堂に対する思いがメインである。紳堂の助手ではあるのだけど、彼に対して思慕を覚えるアキヲ。しかし、紳堂は常に他者とは一線を引いており、しかも、多くの女性と関係を持つ。そこがもどかしく悔しい。しかし、実は、常に一線を画しているように見せておきながらも、紳堂が常においておく、というのは……。この関係を楽しめるかどうか、というところが物語のポイントなのかな? と思う(ここまで)
正直なところ、バトルシーンとか、そういうのもあってメディアワークス文庫の作品というよりも、電撃文庫作品っぽい印象を持った。ちょっと予想外、と言う風に感じた部分が大きかった。

No.3183

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