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(書評)謎解きはディナーのあとで3

著者:東川篤哉

謎解きはディナーのあとで 3謎解きはディナーのあとで 3
(2012/12/12)
東川 篤哉

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宝生財閥のお嬢様・宝生麗子。彼女は、普段、地味な国立署の新米刑事として過ごしている。そんな彼女の前に次々と事件が起こって……
というシリーズ第3作。全6編を収録。
このシリーズ、ある意味、作風に慣れてきたこともあり、細かいところは良いか、という感じになっている。基本、主人公である麗子が、執事の影山に自分が遭遇した事件を話し、影山が真相を、というパターン。この辺りは、完全に手馴れてきた。で、そういういわば、安楽椅子探偵の形なだけに、影山がすごぎる……というよりも、話としての筋は通っているけど、物証がなくない? と思うような話がある。
例えば、2編目。荒川の河川敷(ただし、水がない場所)で発見された溺死体。被害者は、最近、遠縁の家に行き、金をせびっていたらしい。そして、その遠縁の家では、パーティが行われていて、それぞれにアリバイがあった……。
犯人が行ったトリックについてはそれほど難しいものではないのだけど、犯人が誰なのか? という部分。地の文に隠されたヒントと、家族の情報から……となるわけだけど、そのヒントについては別に誰でも出来る。さらに、犯人の行動については「偶然」とか、他の理由で、と言われてしまうとそれ以上、追求のしようがない気がするのは気のせいだろうか?
4編目。犯人は、猛烈なスピードで自転車をこいで事件を起こした? それがミスリードなのは明らかだけど、唯一のヒントである被害者の状況から……というのは悪くない。ある程度、この手の作品を読みなれていると、ある程度、予想がつくのと、トリックの基本構造が同じ作品が本作の作中に収録されている、というのがもったいない、という点を除けば。
そんな中での6編目。事件のトリックとか、そういうものよりも、シリーズがこれで終わりなのか? と感じさせる結末。続けようと思えば続けられるし、何よりも、4巻が出たらその冒頭でひょっこりと戻ってきそうな気もする。けれども、これまで、このシリーズを読み続けていて、「微妙」みたいな感想を毎回、言い続けながらも、何だかんだで、このシリーズのキャラクターたちに愛着を持っていたのだな、というのに気づかされた。ある意味、この人物がいないとさびしいもんなぁ……。

No.3198

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