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(書評)ライオンの棲む街 平塚おんな探偵の事件簿1

著者:東川篤哉

ライオンの棲む街 ~平塚おんな探偵の事件簿1~ (平塚おんな探偵の事件簿 1)ライオンの棲む街 ~平塚おんな探偵の事件簿1~ (平塚おんな探偵の事件簿 1)
(2013/08/09)
東川篤哉

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東京での生活で夢破れ、故郷・平塚へと戻ってきた川島美伽。そんな彼女に声をかけたのは、学生時代の同級生・生野エルザ。「暇なら手伝え」 そんなエルザがやっていたのは、探偵業だった……
という著者の新作。タイトルに「事件簿1」とあるからには、恐らくシリーズ化するのだろう。そして……本作もまた短編集。
そんなスタートとなる1編目。
婚約者が浮気をしているのではないか? という依頼を受けたエルザたち。そこには、確かに女の影が……。シリーズ冒頭となる作品で、確かに意外性はある。あるのだけど……なんか、著者の過去作に、似たようなネタの作品があるのがどうにもネック。トリックとかは、別にかぶっていないのだけど、題材が近いだけに「焼き直し?」と言う風に感じてしまった。それがちょっと残念。これで、私の中での期待値を下げてしまったのは良かったのか悪かったのか……
2編目。こちらはダイイングメッセージもの。小粒なトリックではあるのだけど、そのメッセージの扱い方はかなり上手い。良くある、「目にしたって、解けないよ」っていうのとは一線を画していて、なかなか味のある一編に仕上がっていたと思う。
個人的に好きなのは4編目。人気占い師のところにある、相手の未来を写し出す、という鏡。しかし、そこには占い師は写っていても、依頼人本人はいない……
まぁ、占い師が、カモと見た依頼人をだますためのトリックがそこにあるわけだけど、ある意味でバカバカしい。けれども、実に巧妙な物理トリックが施されていて、なるほど、というのを強く思う。占いとかって、演出とかが大事だけど、それらと組み合わせたそれは、ある意味、東野圭吾氏の「ガリレオ」シリーズも思わせる。
『謎解きはディナーのあとで』とかに、やや行き詰まり感を感じてしたのだけど、本作は結構、本格的なトリックがあったりで、なかなか楽しむことが出来た。まぁ、正直なところ……先にも書いたけど、1編目のネタでどうにも、期待値を下げてしまった、というのもあるんだけどね。

No.3318

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COMMENT 2

苗坊  2013, 12. 28 [Sat] 11:05

こんにちは。
表紙がラノベテイストでどんなもんだと思ったのですが^^;
ストーリーはゆるめですがトリックは割と面白かったです。
確かに1編目はどこかで聞いたことがあるような…という感じがしましたが。
1と書いてありますからきっと2も出ますよね。
2はたこやきさんの期待値が上回ってくれることを期待します^^

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たこやき  2014, 01. 02 [Thu] 14:35

苗坊さんへ

これ、シリーズ化は決定していると思いますよ。何しろ「1」ですもん(笑)
でも、観想記事の方にも書いたのですが、最初に期待度が下がったものの、全体を通せば楽しく読めました。久しぶりに、物理トリックとか、そういうのも楽しめましたし。

2巻目は、もっと期待をして読むことになると思います。

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