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(書評)ゴールデンタイム列伝 AFRICA

著者:竹宮ゆゆこ

ゴールデンタイム列伝 AFRICA (電撃文庫)ゴールデンタイム列伝 AFRICA (電撃文庫)
(2013/08/10)
竹宮 ゆゆこ

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3編の作品を収録した短編集。それぞれ、万里周辺の視点で綴られている。
表題作は、居酒屋での一見以来、映研へと顔を出さなくなった柳沢をかばったことで先輩に絡まれた千波が、香子を連れて合コンに行く、という話。
なんていうか、凄く毒々しいエピソードだなあ(笑) かなりギャグっぽくは描かれているけど、サークル内でのごたごたとか凄くリアルだもん。まぁ、ここで悪役は、香子を合コンに連れてくるように迫った先輩一人なんだろうけど、それを排除すれば、とか、そういう話ではないし。そのついでに、そういうのも描かれていて、万里(香子)視点では、どちらかと言うと八方美人的な印象だった千波の心情の一端が垣間見える、というのも面白い。
2編目は、柳沢視点の物語。ずっと香子に振り回されてきた自分の人生。その一方で、自分が気になったリンダ先輩と、万里の関係が気になって仕方がない。どちらかと言うと、万里、香子、リンダ辺りの関係がメインではあるシリーズなんだけど、こうやって見ると、また違った三角関係もあるんだな、というのがよくわかる。あ~……面倒くさい人間関係(笑)
3編目は香子の話で、なぜかNANA先輩のライブの参考に、と怖い話を探し、周囲の人間から話を聞く話。ここまでの2編と比べるとギャグ色が強いかな? と。そもそも、「恐怖」の規模とか、感性とかが思いっきりズレまくっていたり、というのも含めて。この辺り、NANA先輩がやっぱり常識人だよなぁ。
その中で、個人的に一番笑ったもの。
大学に入学したら、加賀香子が同じ大学に入学していた(Y・Mくん)
確かに、これは怖い。間違いなく怖い。多分、一般的にも。
各編、それぞれ、独立した話ではあるんだけど、それぞれの視点で綴られることによって、その後が波乱含みだな、と感じさせるとか、本編につながっている、というのが感じられる。特に、柳沢のエピソードとか、そういうのは今後に大きな意味を待ってくるんだろうな。

No.3319

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