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(書評)花屋敷澄花の聖地巡礼2

著者:五十嵐雄策

花屋敷澄花の聖地巡礼 (2) (電撃文庫)花屋敷澄花の聖地巡礼 (2) (電撃文庫)
(2013/10/10)
五十嵐雄策

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行人の頑張りもあって、学校へと通えるようになった澄花。しかし、クラスには全く馴染めておらず、休み時間ごとに行人のもとへとやってくる日々。そんな現状を打破するため、行人が考えたのは……やはり、彼女の趣味である「聖地巡礼」を利用したもので……
うん……なんか、1巻以上に、話の内容が薄くなったような気がする。1巻は、外出すら出来ないヒロインを外に連れ出すために、アニメの「聖地」へ、という目的があったわけだけど、2巻では既にそこからは脱しているわけだからなぁ……。しかも、聖地巡礼で、という割に、あまり、澄花の問題と「聖地巡礼」が噛み合っていないような感じがするから余計に。
この巻は、『とある魔術の禁書目録』などの舞台である立川、そして『あの花』の舞台である秩父へと出発。まぁ、前巻でも書いたように、ある意味、ガイドブック的なものとしては楽しめる。マップとか、行程表とかも結構、しっかりと作られているし。そういう意味はそれなり。ただし……逆に言うと、それ以上のものがない、というか……。小説っていう感じではない、という状態になっている。
そして、それゆえに、最終的な事件についてもほんのちょっとのすれ違いで、しかも、凄くとってつけたように発生して解決してしまう。それをやりたいなら、もっとじっくりと描いても良かったのではないだろうか?
個人的な話をすると、この終盤に出てくるすれ違い部分って、自分自身の経験でも色々と思うところがある。掘り下げれば凄く共感できる……のに、そういうところはほとんどスルーされてしまった感じで薄く感じてしまうのだ。もったいない。
著者の新しいシリーズも発売になったし、これ、打ち切りなのかな? というか……『小春原日和の育成日記』はどーなった?

No.3337

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  •  たこやきさんが「花屋敷澄花の聖地巡礼」2巻の書評を書いていたのでびっくりした
  • http://takotakotakoyaki.blog52.fc2.com/blog-entry-4909.html ↑新・たこの感想文を見ていたら、たこやきさんが「花屋敷澄花の聖地巡礼2」のことを書いていたのでびっくりした。というか、2巻目を読んだのですね。あれはさすがに1巻を読んだらもういいやって切ると思っていたので。  私は「乃木坂春香の秘密」が好きだったから続きで読んでいるけど...
  • 2014.01.18 (Sat) 02:23 | 利口系無重力blog/市村技研工業