FC2ブログ

(書評)馬主の一分

著者:マイケル・タバート

馬主の一分 (競馬ベスト新書)馬主の一分 (競馬ベスト新書)
(2014/01/21)
マイケル タバート

商品詳細を見る


2012年のチューリップ賞で、後の三冠牝馬・ジェンティルドンナを破ったハナズゴール。外国人の個人馬主であり、サラリーマンである著者が、その思いなどをつづった書。
タイトルが思いっきり藤田伸二騎手の著書『騎手の一分』のパクり(笑) どーなのよ、このタイトル(笑)
構成とすれば、第1章が、著者が日本の競馬について思うこと(馬主としての部分を含む)、第2章が著者の馬券術。第3章では、ハナズゴールを含む、馬主としての軌跡で、第4章でまとめ……というような構成。
なんていうか……著者は、作中で自分の馬のことなどについて「親ばかではなくて」と書くのだけど、はっきり言います。思いっきり「親ばか」です! と。ただ、その親ばかっぷりがほのぼのとした感じをさせ、好感度を高める結果になっていると感じる。また、著者は、「乗って欲しくない騎手」というのがいる、ということは述べているのだけど、実名を挙げることはしない、っていうのも、そういう嫌な感情を提起させない理由になっていると思う。
そんな中で、本書を読んでいて面白いと思うのは、零細馬主として日々と、ちょっとしたところで描かれる「馬主」の苦労。例えば、著者も元々、ダビスタをやりこんでいた、というのが書かれているのだが、ゲームで強い馬を作るには、数千万円くらいの馬は当たり前。いや、実際のところ、中央での活躍馬にしても、セールで数百万円で取引、と言うのは「安い」くらいの印象。でも、数百万円となれば、我々の常識で考えれば、ぶっちゃけ年収レベルの金額。1000万円レベルで「高すぎる」という感覚の著者の言葉は、非常に親近感を覚える。また、著者は「ハナズ~」という名前の馬を所有しているのだけど、「ハナズ」を冠名として使うまでにJRAとの色々とやりとりがあった、なんていうのは「そんなこともあるのか!」と思わせられた。なんか、色々な提言とか、そういうのよりも、そんなところが面白い。
ぶっちゃけ、第2章の馬券術は非常につまらない。私自身が、馬券術などについて興味が無いこともあるのだけど、それ以外の点でも、というのがある。例えば、1着固定の3連単総流しというのを著者は言う。2013年のジャパンカップで、ジェンティルドンナ1着固定で総流しをすると240点(2万4000円)で、配当は22万4580円。対して、2万4000円を単勝に賭けても5万4000円。だから……というのだけど……このレースって、1番人気、7番人気、11万人気の組み合わせ。そういう「都合の良いところだけを出した」っていうので、評価を下げた。ぶっちゃけ、1番人気、2番人気、3番人気で大幅なトリガミのリスクもあるんだよね。都合の良い部分だけを出した、って感じしかしない。
ということで、馬券術云々が物凄く邪魔だったのだけど、馬主、それも零細馬主の視点などから見る競馬は面白かった。あと、作中にしばしば出る顔文字は鬱陶しい(ぉぃ)

No.3406

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村





スポンサーサイト



COMMENT 0