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(書評)神の時空 鎌倉の地龍

著者:高田崇史

神の時空 ―鎌倉の地龍― (講談社ノベルス)神の時空 ―鎌倉の地龍― (講談社ノベルス)
(2014/03/06)
高田 崇史

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女子高生の辻曲摩季が意識不明の状態で、由比ガ浜で発見される。同じ頃、鎌倉幕府2代目将軍・源頼家と源氏一族の遺跡があらされ、さらに、鶴岡八幡宮の鳥居が倒壊する。そんな中、摩季たち兄妹の友人である陽一は、それらの事件の背後に、怨霊の存在を感じ、鎌倉時代について調べ始め……
一応、著者の新シリーズってことなのかな?
ぶっちゃけ……全く話に入れなかったなぁ。ある意味、この作品って、1巻全体を使ってのプロローグ的なところがあるし、また、巻の最後にその設定でサプライズを、という意図があるのもわかる。わかるんだけど……なんか、そういう仕掛けを描くための処理があまり上手くない。この仕掛けって、読者の勘違いとか、そういうのがあってナンボなんだけど、正直、読んでいて単に誰の視点なの? この人たちの関係ってどういうもの? そういうのが単純にわからなくて「???」という感覚だけになってしまった。
その一方で、著者の作品らしく歴史の解釈というものが出る。本作のテーマは、鎌倉幕府の源氏三代、源頼家暗殺。北条政子との関係……なんてもの。新解釈といえば新解釈だし、コンパクトにまとめられている、とも思う。
ただ、こっちも『QED 鎌倉の闇』で描かれたこととかなり部分が重なるし、そういう意味ではあまり新鮮味というのが感じられないのが何とも……。『カンナ』シリーズもそうだったのだけど、シリーズが重なることによりだんだんと歴史ネタが苦しくなってきているように思えてならない。
なんていうか……正直なところ、これまで読んだ著者の作品でワーストという印象。『QED』シリーズにしても、歴史の話と事件というのが全く噛み合っていないものがあったのだけど、キャラクターが立っていたし、ネタの新鮮さもあった。しかし、本作はその部分が無いので……
『邪馬台国はどこですか?』(鯨統一郎著)みたいな形の歴史ミステリの方が良いのではないかと思うのだが……

No.3454

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