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(書評)あの夏、最後に見た打ち上げ花火は

著者:助供球樹



のどかな田舎町で暮らす中学生の少年・真田寛樹。読書感想文陽に買った本を読んで徹夜してしまった彼は、白いワンピースに身を包んだ見覚えのない少女に助けられる。その少女・伊東ノアとの距離を縮めていく寛樹だったが、彼女には過去の記憶がないらしい。寛樹は、ノアの記憶を取り戻すべく奔走するのだが……
第9回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。
ライトノベルレーベルから刊行された作品だけど、どちらかと言うと一般レーベル的な作品かなぁ? と。
記憶を失った風変わりな少女・ノアと寛樹。さらに幼馴染である少女・桐子、寛樹の親友である恒正。寛樹の妹・なずな。5人の少年少女が出会い、その中でほのかな思いが交錯していく。元々、人間関係の思いはあったのだけど、ノアという闖入者により、少しずつそれが進化していく。夏休み、という開放感と、でも、中学生くらいのあまり行動範囲が広くない状況。そして、まだ幼さの残るやりとり、というのが良い具合にマッチしている。
そして、その一方で、ノア自身を巡る物語。
寛樹が出会うきっかけとなった小説との類似点。そして、それは、実は、街出身の作家が書いた物語で、作家自身の体験も大きく影響しているという。それも、その作家自身もかつて同じような経験をした、というレベルで……
その辺りでどういう風に繋がっていくのかな? と思ったんだけど……意外とそちらのSFというかが薄味だったような……。作家は記憶しているのに、他の人は記憶していない、とか色々あったんだけど、何か強引にケリをつけた感じだったし、また、物語の終わらせ方もちょっと唐突に感じた。一応、まとまってはいるんだけど、もうちょっとこの辺りを盛り上げてくれても良かったかなぁ? と思う。結局、謎生物は何だったの? とか思う部分もあるしね。
雰囲気というか、空気感というか、そういうのは好きだけれども……という感じ。

No.3714

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