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(書評)勇者が魔王を倒してくれない

著者:逢空万太



高校生の宗方閑也は、ある日、突如、無人のトラックに襲われ……気付くと異世界の……どう見てもオニイトマキエイにしか見えない……神様に召喚されてしまう。「魔王になってください」「嫌です」 断ったものの、力を使い果たしたという神は、元の世界には戻せないと言う。元の世界に戻るには、勇者に倒される必要が! 閑也(と神様)は、その勇者のもとへと向かうが……
まず、作品のタイトルなのだけど、「勇者」と書いて「かのじょ」、「魔王」と書いて「ぼく」と読む。
これまでの作品は、クトゥルー神話であったり、北欧神話であったりをモチーフにしていたのだけど、今回はオーソドックスなRPG。そして、先に書いたように、主人公が元の世界に戻るには、勇者に倒してもらう必要があるのだけど、そもそもの能力が違いすぎるので、まず、自分を倒せるようになるまでレベルアップをしてもらうため、その修行を手伝う、ということになる。
で、今回のキャラクターなのだけど……(アニメで見ただけ、とは言え)『ニャル子』、はたまた『ヴァルキリー・ワークス』のキャラクターの特徴を色々と入れ替えているような感じ。今回は、主人公=ツッコミ役、神様=ボケ、勇者(ヒロイン)=色ボケ、という組み合わせ。ついでに言うと、ヒロインの呼び名は「ユー子」。うん、どっかで聞いたことあるような呼び名だ。
まぁ、内容は、というと……作中、主人公がツッコミを入れるように、RPGツクールとかで適当に作っただろう、という世界観で、先に書いたキャラクター3人の掛け合いが延々と続く、というような感じ。とにかくバランスなどがおかしい世界観。その中で、色々としでかそうとする神様。その煽りに乗って主人公に、性的に近づこうとする勇者。そして、ツッコミを入れる主人公。RPGみたいな世界観だけど、小説のメタネタみたいなものがふんだんに使われており、ある種の内輪ネタ的な感じもある。
なので、基本、「しょーもねー!」という感じで読み進める感じ。嫌いではない。ないけれども、じゃあ、物凄く面白いか、といわれると……
著者の作品のテンションが好きな人なら、ってところかな?

No.3736

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