著者:東川篤哉


平塚で探偵業を営むエルザと、その相棒・美伽。二人の活躍を描いた短編集シリーズ第2作。
逃げてしまったカミツキガメを探して欲しい、という依頼を受けたエルザたち。ところが、その矢先、依頼人が川原で殺害されてしまう。ヒントとなるのは、靴、そして、靴下をはいていないこと……(『亀とライオン』)
正直、これはかなり苦しいと思う。いや、そもそも靴下をはいていない、っていうことでそこまで言えるの? という気がしてならない。そもそも、立ったままではく、ということでなければそんなに問題ないのでは……? という感じがするし……
競輪場で知り合ったお婆さんが轢き逃げされた。しかも、なぜか、そのお婆さんはコーヒーまみれ。当て逃げ犯は自殺して事件は解決したかに見えたが……(『轢き逃げは珈琲の香り』)
一応は解決したと思われながらも、被害者が珈琲まみれになってしまっていた、というその一点から事件の真相へと進んでいく展開はなかなか楽しい。細かな部分で、とトリックは小粒だけど、ちゃんと論理的。最終的には犯人が馬脚を現して……ということになるわけだけど、それも含めて好き。
電波塔に恋人とつけた南京錠を外してほしい。そんな依頼をしてきた女性は、その後、大学の部室で自殺してしまった。こちらも、一見、特におかしなところはなかったはずだが……(『首吊り死体と南京錠の謎』)
収録作では、これが一番好き。一応、密室トリックというのはあるのだけど、それはかなり小粒。でも、そのための演出とか、そういうのがかなり凝っていて、なおかつ全てが逆転していた、という作りはなかなか見事。
夜、ランドクルーザーで滑走していたところ、茶色いフィアットとぶつかってしまった。しかし、エアバッグの衝撃で意識を失った男が気付くと、そこには何もなかった……。フィアットはどこへ消えてしまったのか? そして、池の中から女性と共に発見されたフィアット……(『消えたフィアtトを捜して』)
トリックとしては、この作品の中でもトップクラスの大掛かりっぷり。本来、アリバイトリックのはずのそれが、しかし、実際にはもう一つの不可思議な事件へ……というのはお約束。でもねぇ……やっぱり、相当に無理がないか? そもそも、それを見間違うのか? さらに、痕跡が色々と残るんじゃないのか? そう思うと……かなり無理がある気がする。
No.3803

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平塚で探偵業を営むエルザと、その相棒・美伽。二人の活躍を描いた短編集シリーズ第2作。
逃げてしまったカミツキガメを探して欲しい、という依頼を受けたエルザたち。ところが、その矢先、依頼人が川原で殺害されてしまう。ヒントとなるのは、靴、そして、靴下をはいていないこと……(『亀とライオン』)
正直、これはかなり苦しいと思う。いや、そもそも靴下をはいていない、っていうことでそこまで言えるの? という気がしてならない。そもそも、立ったままではく、ということでなければそんなに問題ないのでは……? という感じがするし……
競輪場で知り合ったお婆さんが轢き逃げされた。しかも、なぜか、そのお婆さんはコーヒーまみれ。当て逃げ犯は自殺して事件は解決したかに見えたが……(『轢き逃げは珈琲の香り』)
一応は解決したと思われながらも、被害者が珈琲まみれになってしまっていた、というその一点から事件の真相へと進んでいく展開はなかなか楽しい。細かな部分で、とトリックは小粒だけど、ちゃんと論理的。最終的には犯人が馬脚を現して……ということになるわけだけど、それも含めて好き。
電波塔に恋人とつけた南京錠を外してほしい。そんな依頼をしてきた女性は、その後、大学の部室で自殺してしまった。こちらも、一見、特におかしなところはなかったはずだが……(『首吊り死体と南京錠の謎』)
収録作では、これが一番好き。一応、密室トリックというのはあるのだけど、それはかなり小粒。でも、そのための演出とか、そういうのがかなり凝っていて、なおかつ全てが逆転していた、という作りはなかなか見事。
夜、ランドクルーザーで滑走していたところ、茶色いフィアットとぶつかってしまった。しかし、エアバッグの衝撃で意識を失った男が気付くと、そこには何もなかった……。フィアットはどこへ消えてしまったのか? そして、池の中から女性と共に発見されたフィアット……(『消えたフィアtトを捜して』)
トリックとしては、この作品の中でもトップクラスの大掛かりっぷり。本来、アリバイトリックのはずのそれが、しかし、実際にはもう一つの不可思議な事件へ……というのはお約束。でもねぇ……やっぱり、相当に無理がないか? そもそも、それを見間違うのか? さらに、痕跡が色々と残るんじゃないのか? そう思うと……かなり無理がある気がする。
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