(書評)女勇者が俺のクラスでぼっちになってる

著者:門倉敬介



「私は勇者リーン! 魔王を追ってこの世界にやって来たの!」(クスクス)「だが……奴らの情報を……」(何あれコスプレ?) 次々と異世界の常識を暴走させるリーンは、入学早々、クラスで浮きまくり。同じように異世界からやってきながらも、現代に適応した俺、下上勇気は、彼女が現代社会の攻略法を伝授してと泣きつかれるのだが、なぜか、魔術士、錬金術士、聖騎士まで現れて……
うーん……すっごい既視感を覚えたのは私だけ?
クラス内で浮いた存在になっている「ぼっち」の面々。そして、その原因が、『ドラゴンクエスト』とかみたいな世界の住人で、その常識で生きているから、というもの。そして、それを改善するために部活動として活動……
どっかで見たような感じでしょ?(笑) まぁ、既視感がある、と言っても、それを上手く活かせれば面白い作品になるのだけど……。正直、「グダグダ」という感覚だけが残った。それも、ストーリーがグダグダ、なのではなく、設定がグダグダというレベルでの。
ヒロインであるリーンは、異世界の常識で生きている少女。例えば、街を歩いていて、何かアイテムがありそう、と思えばゴミ箱などを浚ってしまう。弁当は、その辺で取ってきた草(本人は薬草と言い張る)。だから、周囲から浮いてしまう。そして、それを矯正するため、主人公はアニメを見せて勉強させるが、変なところを学んでしまって……(例えば、パンをくわえながら主人公とぶつかって出会う、を見て、それを現代の風習と勘違い)。これ自体はわかるのだけど、主人公も異世界から来た存在で、アニメでその社会を学んだ、となると逆に、なんで主人公はそれで学べたの? っていう感じになってしまう。普通に、現代に住む少年の方が、何がフィクションで何がリアルか、みたいな部分を常識として知っているからこそ、理解できない、で無理がないと思うのだが……
さらに、こういうと何だけど、聖騎士であるキララを見ていると、別に異世界の常識だって良いじゃん、と思えてくる。彼女は、異世界の常識で、学校内でも剣を振り回している。しかし、決して無闇に暴力は振るわないし、むしろ、率先して風紀委員的な活動をすることで、学内でも慕われている、という存在。なら、そんな感じで「これと、これはダメ」的なことを教えれば良くない? と思ってしまうのだ。
会話のテンポとか、そういうのは悪くないと思うだけに、設定とか、そういうのをしっかりと作りこんだ方がいいんじゃないか? という風に思う。

No.3821

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