(書評)マスターブレイズ 俺に剣を抜かせるな!

著者:栗栖ティナ



『マスターブレイズ』、それは、スポーツ化された剣技であり、世界中で注目を集める人気の競技。そのトップ選手には、莫大な金と、この上ない名誉が与えられる……。戦国時代から続く、貧乏剣術道場に生まれた神内剣斗は、母と姉による滅茶苦茶な猛特訓により、剣の道を嫌いながらも、マスターブレイズの名門校へ特待生として入学する。その頭にあったのは、剣の道をやめること、そして、しかし、幼い日に出場した大会で、自分を破った少女・霧咲万梨花へのリベンジを果たすこと……
うーん……
ごめん、なんか、テンプレを重ねただけの話、と言う感じでイマイチ、印象に残らない……というか、すぐに忘れてしまいそう。
導入部として、万梨花にリベンジをして剣の道をやめたい、ということを書いたわけだけど……その後の粗筋は、というと……。入学早々、万梨花と再会し、しかも、いきなり勝ってしまう。ある意味、目標もなくなり、剣の道をやめることも出来るようになったはずなのだけど、万梨花は毎日のように決闘を挑んできて、それを断る日々。一方で、決闘をしない、という態度は問題だ、ということになり、特待生の資格剥奪を迫られる。そんなときに、万梨花は生徒会長にボコボコにされ不登校になってしまう。そこで、少し授業で手伝った体力はないが分析能力の高い少女・小笠原咲、そして、万梨花とチームを組み、生徒会長へ一矢報いての優勝を目指す。……こんな粗筋。
話として、まとまってはいる。でも、展開そのものがオーソドックスすぎるくらいオーソドックスで、キャラクター的にもテンプレな印象なので、これと言ったインパクトを全く感じることが出来なかった。戦闘シーンとか、丁寧ではあるので、決して悪いわけではないけど、でも、じゃあそれ以上があるか、と言われると……となってしまう。
ただ1つだけ、評価をできるのは、ヒロインのビキニアーマーについて。RPGとかでも、女性剣士とかが、明らかに防御性能が低いだろう、という鎧を着ているのがあるけど、そこに(無理矢理でも)説明を付けたのは見事。即ち、「マスターブレイズ」のルールにおいては、男性は体重の25%以上の重量の鎧をつけねばならないが、女性にはそれがない。そして、剣に殺傷能力はなく、鎧に対して与えたダメージをポイントとして評価する(鎧を着けていない部分にぶつかってもノーダメージという扱い) なので、俊敏さなどを女性剣士は武器にすることが多く、なおかつ、ダメージ判定を受ける部分が少ないビキニアーマーの方が有利なのでそれを身に着ける……と言うわけ。実際的に考えると、肉体に当たったら、ルール上はノーダメージでも、身体的には大ダメージじゃないか? という気はするのだけど、でも、一応、露出の多いビキニアーマーを着せる理由になっているのは見事。
……なんか、後者の部分だけでこの作品を記憶しそうな気がしないでもない。

No.3833

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