(書評)美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星

著者:西尾維新



10年前、1度だけ見た星を捜す少女・瞳島眉美。14歳の誕生日までに見つけられなければ、宇宙飛行士という夢をあきらめる。そんな彼女の探し物は、彼女が通う私立指輪学園でも有名人を集めた非公式非公開非営利の謎の集団「美少年探偵団」が請け負うことに。個性豊か過ぎて、むしろ、トラブルの元凶ではないかと言われる5人の美少年に囲まれた日常が開始して……
何とも言えない作品を出してきたあぁ……、という印象。
「探偵団」とあり、ヒロイン・眉美がかつて見たという星は何か? というのを探る、という物語はいかにも、ミステリ作品という印象であるのだけど、謎解き要素はかなり薄い。ぶっちゃけ、調査とか、そういうところは殆どなく、「あれは、こういうことだ」という形で中盤で明らかになり、そこからは、今度は眉美を狙う存在との対決という形へ移って行くから。と言っても、その対決も、そんなに派手にドンパチとか、そういう感じでもないし。少なくとも、「探偵モノ」として見ると拍子抜けするかも。
じゃあ、どういうところが作品の魅力なのか、と考えると、とにかく、美少年探偵団の、ある意味、自由奔放すぎるやりとりをヒロイン・眉美とともにツッコミを入れながら見守る、というところじゃないかと思う。
「学はないけど、美学はある」リーダー・学。美しい声の持ち主で生徒会長の長広。学園でも不良として有名な満。半ズボンで、美脚を誇る颯太。類稀なる美的センスを持つ創作。それぞれ、技術とか、そういうところで飛びぬけたものは持っているのだけど、自由奔放すぎる上に、どこまで本気なのかもわからない行動を取る面々。それが作中、一応、目的には向かいつつも気ままに振舞っている様を楽しむ作品なのかな、という感じ。『物語』シリーズのような掛け合い、というよりも、こちらはそれぞれの行動そのものがツッコミどころ満載というか……
正直、かなり話の畳み方とかは強引だと思う。でも、250頁くらいの分量で、それぞれのキャラクターをしっかりと描き、最後にしっかりとオチを持ってくる辺りは流石というべきなのだろう。文庫レーベルで、というのも身の丈にあっていると感じる。

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